転職後に給与が上がる可能性が高いのは「40代」まで
転職をするからには収入も増やしたい
サラリーマンが転職をする理由は、たくさんあります。
例えば、「仕事の内容」「人間関係」「労働条件」を挙げる人も多いでしょう。
そのうちの一つに「給与」があります。
はっきり言えば、「もらってる給料が安い」ことが理由になるのです。
転職をするからには、前職よりも良い条件で働きたいというのは、働いている人すべてに共通する願いでしょう。
特に「給与」については、はっきりと数字で分かるだけに、前職を上回ってほしいと願うのです。
この記事では厚労省の「雇用動向調査結果」をもとにして、転職した時に給与が上がる人、下がる人の割合と、その条件を紹介します。
給与が上がった人は37%
転職をした人のうち、「給与が上がった人」は37%、「給与が下がった人」は34%でした。
わずかですが、給与が上がった人の方が多くなっています。
つまり、転職した時に、給与が上がる可能性の方が少しだけ高いのです。
年齢によって変わる給与が上がる確率
転職したときに、給与が上がる確率は、人によって違います。
例えば、転職者の年齢別に見ると、年齢によって3つの段階があることが分かります。
- 「30代前半」までは給与が上がる人が多い
- 「30代後半」から「40代後半」までは、給与が上がる人の方が多いが、下がる人も増えてくる
- 「50代前半」以降は、給与が下がる人の方が多い
つまり、転職で給与が上がるのを目指すのであれば、できれば「30代前半」まで、せめて「40代後半」までに限られます。
「50代前半」以降の転職は、現在の給与よりも下がる可能性が高いと考えた方が良いでしょう。
特に一般的な定年時期である「60代前半」の場合、転職後に給与が下がる人が71%に達しています。ここまでくると、給与は下がるのが当たり前という気持ちで、職を探す必要があるでしょう。
パートタイムの方が給与が上がりやすい状況
なお、転職後に給与が上がるかどうかは、転職のタイミングや職種によっても変わってきます。
例えば、平成30年(2018年)の調査では、「正社員」よりも「パートタイム」の方が、転職後に給与が上がる確率が高くなっていました。
「パートタイム」の転職は、転職後に給与が上がった人が40%を超えており、下がった人は25%に留まっています。
前の年の調査に比べても、転職後に昇給するパートタイマーは増えています。それだけパートタイムが人手不足で、時給が高くなる傾向なのでしょう。
自分を転職市場の商品として評価してみる
調査結果からも分かるように、転職後に給与が上がる確率は、年齢や職種によって変わります。
あなたが収入の増加が目的で、転職を考えているのであれば、自分の年齢や職種、働き方などの条件を確認しましょう。
極端な話、定年を迎えた「60代前半」の人が、「どうしても現在よりも給与が高い職場を探したい」と言っても、それはかなり難しいことです。
逆に、あなたの年齢が低ければ、転職によって収入が増える可能性は高くなります。また、非正規雇用から正規雇用に移るなど、働き方を変えられる可能性も高くなるでしょう。
自分が転職市場においてどのように評価される人材なのかということも考えてから、転職活動を始めても遅くはありません。