65歳以上の理想的な働き方は「現在と同じ会社で働く」

[2019/9/30 00:00]

65歳以降の理想の働き方

「65歳以降の理想的な働き方は、今の会社で働き続けること」という人が70%を超えることが分かりました。

この結果は、一般社団法人 定年後研究所が行なった調査によるものです。

2019年8月に行なわれたインターネット調査には、定年制度のある組織に勤務する40~64歳の男女516人が回答しています。

「今の会社で働き続けるのが理想」

「65歳以降も働くことを希望する場合の理想的な働き方」を聞いています。

一番多い回答は「現在と同じ会社」で、70%を超えました。

出典:データを基に編集部が作成

「65歳以降も現在と同じ会社で働くことを理想とする理由」で多いのは、次の2つでした。

  • 今の生活を変えたくない 70.5%
  • 安定した収入が得たい 47.4%

現在と同じ会社以外の働き方

「現在と同じ会社」以外の回答で多いのjは、「子会社/他の会社(転職)」で15%でした。

「起業」や「フリーランス」などのチャレンジングな働き方を選ぶ人は14%に留まりました。

この2つの選択肢を、もう少し細かく見てみましょう。

一番多いのは「再就職(現在と同じ地域)」でした。

子会社や関連会社に行くよりは、別の会社を受けたいという人が多いようです。

そして、「フリーランス」「再就職(現在と違う地域)」と続きます。

出典:データを基に編集部が作成

理想の働き方ができる可能性は50%

「理想の働き方を実現できる可能性」を聞いています。

理想の働き方を「実現できる可能性あり」と回答した人は全体の50%でした。

どの年代でも、女性に比べて男性の方が実現する可能性を高く見積もっています。

例えば、「実現できる可能性あり」という50代女性は42%ですが、50代男性は56%で、14ポイントも差があります。

同じ会社にいても同じ仕事や収入とは限らない

今回の調査では、70%以上の人が「現在と同じ会社で働き続ける」ことが理想としています。

しかし、現在の会社が、65歳以上のあなたにとって理想的な職場であると,無条件に言い切ることはできません。

現在の雇用制度では、正社員は65歳まで雇用することが義務付けられています。

しかし、「65歳定年制」の会社は少なく、「60歳定年制」で60歳以降は継続雇用制度による再雇用としている会社が主流です。

継続雇用された場合の身分や収入は、それ以前の状態から大きく変わります。

将来、雇用が70歳まで義務付けられた場合でも、いきなり「70歳定年制」になるのではなく、例えば「65歳定年制+継続雇用」という形になることも想定されます。

つまり、同じ会社に残り続けることができたとしても、同じ仕事ができるとは限りませんし、同じ処遇が受けられるとも限らないわけです。

何歳まで働くかということを考えるときは、現在の会社に残ったときには、どんな制度のもとで、どんな処遇を受けるのか、よく調べておきましょう。

[シニアガイド編集部]