「お坊さん便」が、Amazonへの出品を終了
[2019/10/25 00:00]
Amazonから消える「お坊さん便」
僧侶手配サービスの「お坊さん便」が、Amazonなどの通販サイトでの取り扱いを終了することが分かりました。
これは、「お坊さん便」を運営している「よりそう」が発表したものです。
よりそうでは、通販サイトでの取り扱いを2019年10月24日に終了するとしています。
今後は自社サイトに一元化
よりそうでは、Amazonなどでの取り扱うを止める理由を次のように説明しています。
大手ECサイトへの掲載は、当時耳馴染みのある方が少なかった民間の僧侶手配サービスの社会的認知を高め、菩提寺のない方へ広くアプローチする手段となりました。
一方、「手配を行う引換券」を販売したことに対し、仏事そのものが「出品」されたかのような誤解が生じたり、大手ECサイトに掲載できる情報量では供養の役割を十分伝えられなかったために、仏事のグリーフケアという価値から注目を反らし、意義や必要性に対する誤解を広めてしまう事態も発生しました。
こうした問題の解消のため、この度「お坊さん便」の大手ECサイトでの取り扱いを2019年10月24日をもって終了し、供養・仏事に関して十分な情報提供を行うことが出来る当社「お坊さん便」サイトに問合せ窓口を一元化します。
全日本仏教会とも手打ちか
また、このような決定に至った経緯について、次のように説明しています。
当社は、公益財団法人全日本仏教会、その他仏教関連団体、提携僧侶等とのこうした問題に関する意見交換を通じ、民間の僧侶手配サービスが担う「菩提寺を持たない方のグリーフケア」の意義を確認しました。
なお、今後も当社は、関係する諸団体・識者等との意見交換を継続し、より良いサービスおよびグリーフケアの機会提供を目指します。
また、従来の仏教との関係について、次のように記しています。
従前より、「お坊さん便」利用者が仏事を営んだ提携僧侶の檀信徒・門徒となるケースがありましたが、当社はこれを「菩提寺のない方とお寺のご縁を結んだ」ものと考え、喜ばしく捉えています。
そこで今後利用者に対して檀信徒・門徒となることへの制限が一切ないことを明示し、「お寺とのご縁を結びたい」という一部利用者の要望を実現しやすい案内に変更します。
これらの表現により、「お坊さん便」に対して批判を行なっていた、伝統仏教界の連合組織である日本仏教会と、なんらかの和解が行なわれたことが推測されます。