転勤を拒否する理由。40代は「親の介護」が最多
転勤についての1万人アンケート
転職支援サービスの「エン転職」が、「転勤に関する意識調査」の結果を公開しています。
2019年8月から9月にかけて行なわれたインターネット調査には、エン転職のユーザー10,539人が回答しています。
転勤の辞令を受ける人は6割
「今後、転勤の辞令が出た場合、どう対処しますか」と聞いています。
回答者の6割以上は「承諾する」としています。
「条件に関係なく拒否する」と「わからない」が2割ずつです。
「20代」から「40代以上」まで、年齢による差はあまりありません。
転勤する時に付けたい条件
「転勤の辞令が出たときに、条件付きで承諾する」と回答した人に、その条件を聞いています。
上位3つは、「家賃補助が出る」「昇進/昇給がある」「転勤期間が決まっている」でした。
ほかにも「単身赴任手当がある」「やりたい仕事ができる」「転勤先を選択できる」などが挙がっています。
断る理由は年齢によって異なる
「転勤の辞令が出たときに、条件に関係なく転勤を拒否する」と回答した人に、その理由を聞いています。
上位3つは、「配偶者も仕事をしているから」「子育てがしづらいから」「親の世話/介護がしづらいから」でした。
年代別にみると、20代は「新しい土地に慣れることが大変だから」、30代は「子育てがしづらいから」、40代以上は「親の世話・介護がしづらいから」が一番多くなっています。
年代が上がるにあたり、子育てや親の介護など、家庭環境の影響が大きくなってきます。
転勤を理由に退職するのは、どんなときか
実際に、転勤がきっかけで会社を止めた人には、どんな事情があったのでしょうか。
「これまでに、転勤を理由に退職したことはありますか」という質問で、「退職したことがある」人が5%いました。
その理由を見ると、やはり家族や家庭が原因となることが多いようです。
- 母の体調が悪く、自宅から通える範囲からは離れたくなかった。今後も転勤話は出るため。(30歳女性)
- 地元が被災直後に遠方へ転勤を言い渡され、地震の対応半ばに転勤。納得できずに結局退職しました。(32歳男性)
- 海外転勤を依頼されたが、父がガンで闘病しており、1年保たないため少し待ってほしいと言ったが、有無を言わさず辞令が出た。(45歳男性)
このような転勤を防ぐためにも、病気や介護など、家族に関係した事情があるときは、直属の上司には伝えておきましょう。
あらかじめ事情が分かっていれば、多少は考慮してもらえる可能性があります。
少なくとも、何も言わないでいて、転勤話が起きてから拒否をするよりも、話が丸く納まる可能性が高いでしょう。