家と職場以外に、行く場所がある中高年男子は3分の1しかいない

[2019/10/30 00:00]

都内に勤める中高年男性の「交友と休日」

総合情報サービス企業の日本総研が、東京圏で働く中高年男子に対するアンケート結果を公開しています。

2019年3月に行なわれたインターネット調査には、東京都内の会社に勤務する、4年制大学以上の学歴を持つ、45歳から64歳の男性1,794人が回答しています。

この記事では、「交友と休日」に関係する結果を紹介します。

家と職場以外に行く場所がある人は3分の1しかいない

最初に、交友関係を見るために、「家と職場以外に人と会いに行く場所の有無」を聞いています。

そういう場所が「ある」人は3分の1でした。

残りの3分の2の人は、家と職場以外に行く場所がありません。

ちなみに、「行く場所がある」人が行くのは「習い事」「(大学などの)OB会」「地域活動」が挙がっています。

出典:データを基に編集部が作成

「相談ができる友達がいない人」が4割もいる

次に、友人の有無を聞いています。

一言に「友人」と言っても範囲は広いので、特定の条件に合う友人がいるかどうかと聞いています。

4割以上の人は、「悩みごとが相談できる友人」がいません。

「メールでやりとりする友人」まで範囲を広げても、友人がいない人が2割以上います。

出典:データを基に編集部が作成

充実した休日を過ごしているのは3分の2

ここからは「休日」に関係した項目を紹介します。

「休日に充実した時間を過ごせている」人は66%でした。

回答者の3分の2は、良い休日を送っているようです。

ちなみに、充実した時間を過ごせていない人の理由は、「疲労や睡眠不足などで外出する体力や気力がない」が一番多くなっています。

出典:データを基に編集部が作成

おこづかいは月3~5万円が中心

良い休日を過ごすためには、ある程度の経済的な裏付けも必要です。

「1カ月のおこづかいの金額」を聞いています。

全体の半分近くの人は、「3万円」から「5万円」の範囲です。

平日のお昼ごはん代も含まれているとすると、あまり余裕のある金額とは言えません。

一方で、1割以上の人が「10万円以上」と答えています。

出典:データを基に編集部が作成

2割以上の人は「趣味がない」

休日を過ごす方法としては、趣味も大切でしょう。

「自分が持っている趣味の数」を聞くと、一番多いのは「2つ」でした。

しかし、「趣味はない」という人も2割以上います。

出典:データを基に編集部が作成

「会社」から離れた時の人間関係

調査の結果を見ると、中高年男性の交友関係の薄さが分かります。

家と職場以外には、人に会いに行く場所がない人の方が多く、半分近くの人は悩みごとを相談できる友人がいません。

現状では、それなりに趣味はあるようですし、本人の意識的には充実した休日を過ごせています。

ただし、何年か先に退職して「会社」から離れたときのことを考えると心配です。

友人も行く場所もなく、趣味にお金が使えずに、自宅でテレビやごろ寝をして過ごす様子が目に浮かぶようです。

自分の人間関係から「会社」という要素がなくなったときに、行く場所も話をする相手もいないという状況にならないように、少しずつでも準備をしておくと良いでしょう。

[シニアガイド編集部]