「喪中はがき」は、12月上旬までに出す
家族が亡くなった年は「喪中はがき」を出すのが慣例
家族が亡くなった年の暮れには、例年年賀状のやり取りをしている人に向けて「喪中はがき(年賀欠礼)」を出すのが慣例です。
この記事では、仏事関連総合サービスのメモリアルアートの大野屋のリリースをもとに、「喪中はがき」に関する基本的なマナーを紹介します。
「喪中」と「喪中はがき」の意味
「喪中(もちゅう)」とは、近親者が亡くなったときに、死者の哀悼のために、自分の身を慎む期間のことです。
喪中の間は、お祝い事をしたり、参加することを控えます。
「年賀はがき」は、新年のお祝いを述べる「お年始」というお祝い事の代わりですから、喪中の間は控えるわけです。
喪中の期間は、定まっていませんが、だいたい次のような目安になります。
- 1親等(親、子) 1年
- 2親等(祖父母、兄弟姉妹、孫) 3カ月~5カ月
- 3親等/姻族 関係性による
つまり、少なくとも、自分の親が死んだ年は、年賀状を出しません。
いつも年賀状をやりとりしている相手にも、喪中はがきで「喪中なので失礼する」と伝えることで、自分宛ての年賀状を出さないようにしてもらうわけです。
喪中はがきは、いつまでに出せば良いのか
喪中はがきは、相手が年賀状を出す前に届くべきでしょう。
来年の年賀状の発売は11月1日です。
そして、年賀状の引受開始は12月15日です。
12月15日以降に投函された年賀はがきは、他の郵便物とは別に年賀状として扱われて、翌年の1月1日に配達されます。
忌の早い人は、この年賀状の引受開始の日に年賀状を出してしまいます。
つまり、引受開始よりも前に相手に届いていることが望ましいので、12月の上旬には投函しておきましょう。
喪中はがきの内容
「喪中はがき」には、誰の喪に服しているのかを明記して、生前の感謝の意を記します。
次の3つのポイントが入っていれば大丈夫です。
- 前文挨拶(時候のご挨拶)
- 喪中のため年賀状を出さない旨
- 良い年をお迎えいただきたい旨
「喪中はがき」の印刷を業者に依頼する場合は、文例が用意されていますので、それを利用すれば良いでしょう。
近況報告を入れてはいけない
喪中はがきは訃報を伝える手紙ですから、それ以上の内容は必要ありません。
転居などの近況報告は書かないのが基本です。
特に結婚や出産などの御祝い事の報告は避けましょう。喪中はがきとは別に寒中見舞いなどにして出すのがマナーです。
仕事の相手には出さない
仕事の取引先など、儀礼的に年賀状を出す場合は、「喪中はがき」を出すと、かえって余計な気を使わせてしまうケースがあります。
仕事は公と考えて、通常通り年賀状を出しても構いません。
喪中はがきは、自分という個人が喪に服しているということを表すものなので、対象は個人的に年賀状をやりとりしている人と考えれば良いでしょう。
「喪中はがき」をメールで代用してはいけない
喪中はがきを出さずに、メールやSNSで喪中であることを伝えても良いものでしょうか。
日頃から頻繁にメールやSNSでやり取りをしている、親しい間柄ならば、そのまま喪中であることを伝えても理解してもらえるでしょう。
文面については、普段の自分の言葉で思いを伝えれば良いでしょう。
ただし、普段からメールでのやり取りをしていない人の場合は、喪中はがきを出すのがマナーです。
亡くなった家族を悼(いた)む仏事の一環として「喪中はがき」を送りましょう。