60代が働く理由は「お金が必要だから」。なのに、一番の不満は「給与」

[2019/12/9 00:00]

働く60代へのアンケート

人財サービス企業のアデコが、働く60代を対象にしたアンケート結果を公開しています。

2019年11月に行なわれたインターネット調査には、60代の働いている男女400人が回答しています。

働く理由は、現在と将来の「お金」

「現在働いている理由」で一番多いのは「現在の生活のためにお金が必要だから」でした。

次が「老後の資金のために貯蓄をする必要があるから」です。

60代は働いて稼ぐ時期であり、「老後」ではないことが分かります。

出典:アデコ

職場には満足だが、「給与」だけは不満

現在働いている職場と仕事について、その満足度を聞いています。

基本的には、職場や仕事についての満足度は高く、ほとんどの項目で「満足」が「不満足」を上回りました。

ただし、「給与」だけは「満足」と答えた回答者が少なく、半分もいません。

働く60代の最大の不満は「給与」なのです。

出典:アデコのデータを基に編集部が作成

仕事にやりがいを感じている人が多い

ここまでの結果を見ていると、60代の人が働いている理由はお金のためだけであると誤解されてしまうかもしれませんが、そうではありません。

例えば、「仕事に対するやりがいを感じている」人は、7割を超えており、全体の4分の3に及びます。

出典:アデコ

そして、やりがいを感じるのは「仕事をやり遂げたとき」と答えている人が多く、仕事の達成感がやりがいにつながっていることが分かります。

出典:アデコ

65歳を過ぎると「いつまでも働きたい」という人が増える

最後に、「あなたは何歳まで働きたいと思いますか」と質問したところ、60代前半では「65歳まで」が、60代後半では「70歳まで」が多くなっています。

出典:アデコ
出典:アデコ

そして、「働き続けられればいつまでも働きたい」という人は、60代前半では14%しかいませんが、60代後半になると28%まで増えます。

60代後半になって、退職する時期が見えてくると、職場と仕事から離れたくなくなるのでしょう。

また、65歳を過ぎると、本格的に年金の支給が始まります。

実際に支給された年金の金額が思ったよりも少なくて、働き続けたいという気持ちに影響するのかもしれません。

[シニアガイド編集部]