終活について、親と話ができる人は半分もいない

[2019/12/23 00:00]

60歳以上の親がいる人へのアンケート

葬儀社とのマッチングサービス「安心葬儀」を提供しているエス・エム・エスが、「親の終活に関する意識調査」の結果を公開しています。

2019年10月に行なわれたインターネット調査には、60歳以上の親を持つ男女428人が回答しています。

親と「よく話す」人が7割以上

直接会うことだけではなく、電話やメール、チャットなども含めて、親と「よく話す」人が7割を超えています。

中には、「毎日話す」人も3割近くいます。

親と同居している人を含むアンケートとはいえ、思ったよりも親との会話があることが分かります。

出典:エス・エム・エス

親と終活の話をする人は少ない

親の終活について、親と話したことが「ない」人の方が多く、半分を超えています。

話したことが「ある」人は4割ほどでした。

出典:エス・エム・エス

相談しておきたいのは「葬儀」と「相続」

親とは何を相談しておけば良いのでしょうか。

「親と生前に話しておきたいこと」を聞いています。

やはり、「葬儀」が一番多く、「相続財産」「納骨、お墓」など、親が亡くなったあとの儀式や手続きに関することが続きます。

どのように見送られたいか、どのように財産を相続させたいか、などの意向を聞いておきたいということでしょう。

また、「延命治療」や「介護」など、生前の選択についても、聞いておきたいという人も少なくありません。

出典:エス・エム・エス

切り出しにくくて、話ができない

終活について、親と話をしたことがない人は、どうして話をしないのでしょうか。

一番多い回答は、「切り出しにくい、話しにくい」でした。

そして、「話す機会、時間がない」が続きます。

どうも、親と話しをするきっかけがつかめないようです。

出典:エス・エム・エス

最期を迎えるまでは話せない

では、どんな状況ならば、親と終活について話ができると思っているのでしょうか。

「親が入院した、余命宣告を受けたなどで死期が近くなったとき」が一番多く。あまり差がなく「親のタイミングに任せたい」が続きます。

「話せるイメージがわかない」という人も多く、終活の話をすることの難しさが分かります。

出典:エス・エム・エス

話をする機会は「親戚の法事」

親の最後について、親自身と相談するということは難しいことです。

子供は、親に葬儀や財産などの話をして、「早く死ねば良いと思っているのだろう」と思われてしまうことを恐れています。

また、人によっては、自分がいつかは死ぬということを考えたことがなく、死について語ることを拒絶する人もいます。

もし、 自分の親がそういう人だった場合、葬儀や墓について話をすることは難しいでしょう。

終活について親と話したことがある人は、どんな場面で話したのでしょうか。

一番多いのは、「日常会話の中で話した」でした。

次に多いのは、「家族、親族が亡くなったとき」です。

たしかに、親戚の法事や葬儀などの機会に「自分だったら、こうしてほしいけど、お父さん(お母さん)だったら、どう思う」というように、自分のことを話す形で話題を振ってみるのも一つの方法です。

中には、「親が自分から話を切り出した」という人もいます。

何も話を聞かないまま親が亡くなると、それはそれで後悔することになります。

親にとってもなかなか話しづらい話題なので、話ができる機会を捉えて、おおまかな意向だけでも聞いておきましょう。

「お前が良いようにしてかまわない」と一言聞いておくだけでも、いざというときの判断を下すときに気が楽になります。

出典:エス・エム・エス
[シニアガイド編集部]