三井住友信託銀行が始めた「おひとりさま信託」の中身

[2020/1/12 00:00]

信託銀行が始めた死後の処理サービス

三井住友信託銀行が、「おひとりさま信託」という信託商品の取り扱いを始めました。

「おひとりさま信託」は、一人暮らしの高齢者を対象にしたもので、契約者が亡くなった後の必要な手続きなどの“死後事務”をおこなってくれるものです。

2020年1月時点で取り扱っているのは、三井住友信託銀行の日本橋営業部、新宿支店、新宿西口支店のみですが、今後、取り扱い店舗を広げていくとしています。

エンディングノートの内容を社団法人が実行

「おひとりさま信託」の、業務の流れを見ていきましょう。

まず、専用のエンディングノートに、自分の死後にやってほしい死後事務を記入します。

このエンディングノートは、三井住友信託銀行によって電子媒体として保管され、契約者が死亡した場合の死後事務の指示書となります。

例えば、葬儀の方法、埋葬の場所、デジタル遺品の消去、家財の整理、訃報の連絡、ペットを託す人への搬送などを指定することができます。

実際に死後事務を委託されるのは、「一般社団法人 安心サポート」です。

この社団法人は、三井住友信託銀行や三井トラスト・ホールディングスにより設立されたもので、信頼性は確保されています。

「おひとりさま信託」の契約者の死亡が確認されると、三井住友信託銀行に信託されていたお金の中から、安心サポートへ費用が支払われます。

出典:三井住友信託銀行

なお、死後事務が終わった後に残ったお金は、指定の個人や法人に渡すよう指示できます。

例えば、指定した相続人に遺贈したり、公共性の高い法人に寄付すれば良いでしょう。

ある程度の財産がある人に向いている

「おひとりさま信託」の最低預け入れ金額は「300万円」となります。

また、事務処理などにあてられる信託報酬(手数料)は、開始時に3万3千円、終了時に最低11万円と高額です。

つまり、「おひとりさま信託」は、ある程度の財産がある人を対象とした商品です。

一方、契約主体が信託銀行であるだけに、委託したお金を使い込まれてしまう恐れはありません。

また、信託したお金は預金保険の対象ですから、万が一、信託銀行が倒産した場合でも1,000万円まで保護されます。

費用がかかる分だけ、信頼性が高い選択肢と考えれば良いでしょう。

安否確認サービスも含まれる

「おひとりさま信託」には、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)による安否確認サービスも含まれています。

これは、 週1回から年1回の範囲で指定した頻度で、SMSによって安否確認のメッセージが届くものです。

このメッセージに、返信がない場合は、信託銀行によって安否調査が開始されます。

つまり、うまく設定することで、死亡後に発見までに時間がかかるような事態を避けることができます。

万が一の場合の死亡確認と、その後の処理が行なわれるので、一人暮らしの不安の解消に役立つでしょう。

[シニアガイド編集部]
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