自分の葬儀をして欲しい人は4割もいないが、親や配偶者の葬儀をしたい人は7割を超える
葬儀についての千人アンケート
葬祭業者のティアが、「“葬儀”に対する意識と実態」の調査結果を公開しています。
2019年12月に行なわれたインターネット調査には、40代から70代の男女1,000人が回答しています。
この記事では、葬儀の実施意向についての結果を紹介します。
自分の葬儀をして欲しい人は4割を切る
「自分が亡くなった後、葬儀をしてもらいたい」と思っている人は、「39%」しかいません。
残りの「61%」の人は、葬儀をして欲しくないと思っています。
葬儀をして欲しい理由、して欲しくない理由
「葬儀をして欲しい理由」で一番多いのは、「気持ちに区切りをつけてもらいたい」でした。
一方、「葬儀をして欲しくない理由」で一番多いのは、「葬儀をする必要を感じない」です。
自分の葬儀がいらないと思う理由は経済的なものではなく、周囲への配慮を含めた自分の気持ちであることが分かります。
「配偶者」や「親」の葬儀はしたい
では、対象が自分でない場合は、葬儀を希望するのでしょうか。
「配偶者が亡くなった後、葬儀をしたい」という人は「74%」もいます。
また、「親が亡くなった後、葬儀をしたい」という人はさらに多く、「77%」もいます。
つまり、自分の葬儀をしてほしい人に比べると、配偶者や親の葬儀をしたい人は、ほぼ2倍もいるのです。
なお、「葬儀をしたい理由」は、配偶者と親では、微妙に異なっています。
配偶者の場合は「気持ちに区切りをつけたい」が一番多い回答でした。
一方、親の場合は、「供養のために必要な儀式だから」が「気持ちに区切りをつけたい」を上回り、一番多くなっています。
配偶者の葬儀は自分の気持ち、親の葬儀は供養の気持ちが理由となっていることが分かります。
希望があるときは生前から話し合いを
今回のアンケートでは、自分自身の葬儀をして欲しいという人は、約4割しかいませんでした。
しかし、配偶者や親の葬儀をしたいという人は7割を超えています。
つまり、「自分では家族の葬儀をしたいが、自分の葬儀はして欲しくない」という希望を持っている人が多いことが分かりました。
しかし、自分が葬儀をして欲しくないと思っていても、周囲の人の多くは葬儀をしたいと思っています。
立場を入れ替えて、自分の配偶者や親が亡くなった場合を考えてみれば、自分の家族が葬儀をしたいと思う気持ちが理解できるでしょう。
自分の葬儀をして欲しくないという気持ちの中には、「家族には迷惑をかけたくない」という気持ちがあるかもしれません。
しかし、それを押し通して無理に葬儀を断ってしまえば、かえって家族に悲しみや迷惑を掛ける場合もあるのです。
自分の思うような形で葬儀をしたいのであれば、生前から、どんな葬儀が望ましいのか、家族と話をする機会を持ちましょう。
そして、自分の希望を伝えるとともに、家族の意見にも耳を傾けてください。