2020年度の年金額は「0.2%」の増額
[2020/1/27 00:00]
物価の上昇に合わせて年金額が増額
厚労省が、2020年度(令和2年度)の年金額を公開しています。
2020年度は、物価と賃金の上昇を反映して「0.2%」の増額となりました。
昨年に続き、「マクロ経済スライド」というルールによる調整が行なわれ、本来は0.3%の増額だったものが、0.1%少なくなっています。
具体的な金額は次の通りです。
- 国民年金(満額) 65,141円(+133円)
- 厚生年金(夫婦モデル) 220,724円(+458円)
厚生年金は、現役時代の収入や就労期間に影響されるため、人によって異なります。
ここでは夫が平均的な収入で40年間働き、妻が専業主婦だった夫婦をモデルとした金額となっています。金額は夫婦2人分ですので、注意してください。
「年金生活者支援給付金」も増額
2019年10月に始まった「年金生活者支援給付金」も物価と連動するため、増額となりました。
- 老齢年金生活者支援給付金 5,030円(+30円)
- 障害年金生活者支援給付金(1級) 6,288円(+38円)
- 障害年金生活者支援給付金(2級) 5,030円(+30円)
- 遺族生活年金者支援給付金 5,030円(+30円)
保険料は130円値上げ
国民年金の保険料も値上がりし、1カ月の保険料は「16,540円」(+130円)となりました。
これに伴って、前納する場合の保険料も上がりました。
- 6カ月前納 98,110円(1,130円割引)
- 1年前納 194,320円(4,160円割引)
- 2年前納 381,960円(15,840円割引)
ここでは、口座振替またはクレジットカードによる支払いの場合の保険料を掲載しています。現金での支払うときは金額が変わりますので、注意してください。
割引額は毎月支払った場合との差額です。
来年度は大きな変化が
2020年度の年金制度は、大きな変化がありませんでした。
話題となっている「在職老齢年金制度」の基準額についても、前年度と同じ金額になっています。
- 60代前半の支給停止調整開始額 28万円
- 60代前半の支給停止調整変更額 47万円
- 60代後半以降の支給停止調整額 47万円
しかし、2020年は、国会で年金制度改正の審議が進む見込みで、来年度には大きな変更が予想されます。
特に、パートタイムで働いている人や、在職老齢年金制度に関係する年代の人は、自分の年金に影響する可能性が高いので審議の行方に注目してください。