再雇用制度で働いている定年退職者は、自信も学ぶ気力もなくしている
再雇用制度で働いている人へのアンケート
高齢者の就労支援を行なうマイスター60が、「再雇用制度で働いている人の意識調査」の結果を公開しています。
2019年11月に行なわれたインターネット調査には、勤めている会社で定年を迎え、「再雇用制度」を使って働いている、60~65歳の男性500人が回答しています。
「趣味/生きがい」でも自信がある人は半分もいない
これからの人生で「健康」などの項目に自信があるかを聞いています。
一番多い「趣味/生きがい」でも、「自信がある」人は半分を切っています。
再雇用制度で働いている定年退職者は、「趣味/生きがい」「健康」「友人や人間関係」「お金」などに対する自信をなくし、途方に暮れているのです。
特に「お金」については、「自信がある」人が少なく、2割もいません。
また、どの項目でも「分からない」という回答が3割以上あり、自分の気持ちすら把握できない。呆然とした様子が伺えます。
定年前にしておけばよかったことは「資産運用」
「定年退職前にしておけばよかったこと」を聞いています。
最も多いのは「資産運用」でした。
そして、「健康/体力維持改善」と「趣味づくり」が続きます。
お金、健康、趣味と、いずれも定年前の準備が足りなかったという思いがあるようです。
7割の人は学ぶ気力もない
最後に、自身の専門スキルや勉強などの自己研鑽にどれくらいの方が取り組んでいるのかを聞いています。
何かに「取り組んでいる」という人は、3割しかいません。
残りの7割は、勉強などに取り組む気力を失っているようです。
「まだ終わっていない」という気概を
アンケートの結果を見ると、再雇用制度で働いている定年退職者は、自信をなくし、新しいことを学ぶ気力を失っているように見受けられます。
定年退職をしたことによるのか、再雇用制度の処遇が不満なのかはわかりませんが、「自分はもう終わっている」という気持ちになっているのではないでしょうか。
しかし、どんな状況であっても、それを改善するためには、気力と学びは欠かせません。
「まだ終わっていない」という気概をもって、自分の生きがいを探すことを考えてみましょう。
また、これから定年を迎える人は、自分の過去を後悔しないように、少しでも事前の準備を進めておきましょう。