関東地方の引越しの手続きが少しだけ楽になる「引越れんらく帳」
引越しの手続を“少し”簡単にしてくれるサービス
3月は、新入学や転勤のシーズンです。
例年、引越しの件数が増え、ここ数年は「引っ越し難民」という言葉も聞かれます。
引っ越し本体も大変ですが、それに伴う住所変更などの手続きも手間がかかります。
この記事では、その手続を少しだけ簡単にしてくれるWebサイト「引越れんらく帳」を紹介します。
1回の入力でまとめて申し込み
「引越れんらく帳」の一番の魅力は、『提携している事業者に対して、引っ越しをするという連絡を一括で申し込める』ことです。
つまり、「引越れんらく帳」で申し込むと、電気/ガス/水道を始めとする生活インフラ事業者への住所変更の手続きが、まとめてできます。
自分の名前や、引越し先の住所を、一度入力しておけば、何度も入力する必要はありません。
一括手続きができる事業者一覧
一括で手続きができる事業者は、どれぐらいあるのでしょうか。
残念なことに、「引越れんらく帳」が便利に使えるのは、関東圏の大手事業者に限られてしまいます。
一覧を見てみましょう。
電気
- 東京電力エナジーパートナー
- 中部電力
水道
- 東京都 東京都水道局、昭島市水道部、羽村市上下水道部、武蔵野市水道部
- 神奈川県 神奈川県営水道(神奈川県企業庁)、川崎市上下水道局
- 千葉県 千葉県営水道(千葉県企業局)、長生郡市広域市町村圏組合水道部、八千代市上下水道局、流山市上下水道局
- 埼玉県 さいたま市水道局、久喜市上下水道部
- 群馬県 富岡市水道局
都市ガス
- 東京ガス
- 京葉ガス、大多喜ガス
- 堀川産業
電話
- NTT東日本
- NTT西日本
放送
- NHK
クレジットカード
- DCカード
- NICOS
新聞
- 朝日新聞
- 毎日新聞
- 読売新聞
通信販売
- ディノス・セシール
「引越れんらく帳」の提携先の範囲は、地域的には東京都と、その周辺に限られています。
そして、事業分野も狭く、携帯電話の事業者すら入っていません。
これらの制限は、「引越れんらく帳」の成り立ちによるものでしょう。
「引越れんらく帳」は、2002年に東京電力と東京ガスによって開始されました。
したがって、地域が、2社のサービスエリアに限られているのです。
また、当時のライフスタイルを反映しているので、インターネット系のサービスに弱く、新聞が重視されているのです。
目のつけどころは良いので改良に期待
ちょっと残念なところもある「引越れんらく帳」ですが、基本的なアイデアは悪くありません。
とりあえず、「引越れんらく帳」で全部終わると思わず、少しでも手間が省けると思えば良いでしょう。
もっと広い地域と多くの業者をカバーするなど、今後の改良に期待しましょう。
政府でも、このような機能をもったポータルサイトの実証実験を行なっているので、将来的には行政から動きがあるかもしれません。