「ネットカフェ」は対象、「ラブホテル」は対象外。東京都による休業要請施設の詳細が判明
休業要請施設の一覧を公開
東京都は、新型コロナウイルスの感染予防のために、人が集まりやすい施設に対して、2020年4月11日から休業を要請しています。
しかし、公開されている休業要請施設の一覧は短く、最後は「等」となっているため、休業すべきかどうか迷う例がありました。
4月13日付けで、休業を要請する施設の一覧が公開され、これまであいまいだった業種が判断できるようになりました。
東京都に続いて休業要請を行なった県でも、東京都の基準に合わせていることが多いので、今回の情報公開は参考になるでしょう。
この記事では「基本的に休止を要請する施設」を中心に紹介します。
遊興施設
休業要請の業種が多いのが「遊興施設」です。
対象となったのは「バー」「キャバレー」「スナック」などの接客を伴う飲食店が中心です。
また、各種の「性風俗店」も対象となっています。
しかし、「ネットカフェ」「漫画喫茶」「カラオケボックス」「ライブハウス」など、一般的な市民生活になじみのある業種も含まれています。
大学、学習塾
「大学、学習塾等」は、最初の休業要請では「各種学校などの教育施設」という表記がされていて、対象がわかりにくい分野でした。
今回の一覧では「日本語学校・外国語学校」「インターナショナルスクール」「英会話教室」「音楽教室」「囲碁・将棋教室」「生け花・茶道・書道・絵画教室」「そろばん教室」「バレエ教室 」「体操教室」と明記されてわかりやすくなりました。
なお、「オンライン授業」と「家庭教師」は休業要請の対象外となっています。
運動、遊技施設
「運動、遊技施設」では、「テーマパーク」「遊園地」「ホットヨガ、ヨガスタジオ」が休業の対象であると明記されました。
また、「ゴルフ練習場」「バッティング練習場」「陸上競技場」「野球場」「テニス場」「弓道場」は、休業要請の対象外となっています。
ただし、休業要請の対象外でも、「屋内施設は除く」「観客席は使用停止」などの条件が付いているので確認が必要です。
劇場
「劇場」では、「劇場」「観覧場」「映画館」「演芸場」に加え、「プラネタリウム」が休業要請の対象であると明記されました。
集会、展示施設
「集会、展示施設」では、「動物園」「植物園」「水族館」が休業要請の対象であると明記されました。
また、「寺院」「神社」「教会」は対象外であると明記されました。
事情が複雑なのが「ホテル」です。
ホテルの宿泊部分は「住宅・宿泊施設」なので、休業要請の対象外です。しかし、「集会の用に供する部分」、つまり宴会場などは対象となっています。
余談ですが、「住宅・宿泊施設」には「民泊」「ラブホテル」「ウィークリーマンション」「下宿」「寄宿舎」なども含まれているので、これらの業種は休業要請の対象外です。
商業施設
「商業施設」は、問い合わせが多い分野だったようで、具体的な業種が多く挙がっています。
休業要請の対象を箇条書きにしてみましょう。
- ペットショップ(ペットフード売り場を除く)
- ペット美容室(トリミング)
- 宝石類や金銀の販売店
- 住宅展示場(戸建て、マンション)
- 古物商(質屋を除く)
- 金券ショップ
- 古本屋
- おもちゃ屋、鉄道模型屋
- 囲碁/将棋盤店
- DVD/ビデオショップ
- DVD/ビデオレンタル
- アウトドア用品、スポーツグッズ店
- ゴルフショップ
- 土産物屋
- 旅行代理店(店舗)
- アイドルグッズ専門店
- ネイルサロン
- まつ毛エクステンション
- スーパー銭湯
- 岩盤浴
- サウナ
- エステサロン
- 日焼けサロン
- 脱毛サロン
- 写真屋
- フォトスタジオ
- 美術品販売
- 展望室
ただし、商業施設の場合、床面積によって「休業要請」の対象にならない場合があります。
具体的には「床面積の合計が1,000平方m超の施設」、つまり大型店舗は休業要請の対象です。
一方、「床面積の合計が1,000平方m以下の施設」については、『施設の使用停止及び催物の開催の停止について協力を依頼。ただし、100平方メートル以下の施設については、営業を継続する場合にあっては、適切な感染防止対策の徹底を依頼』となっています。
つまり、ごく小規模な店舗については、適切な感染防止対策の徹底をすることで営業が続けられる可能性があります。
「ペット美容室(トリミング)」や「ネイルサロン」などが必要なときは、個人営業かそれに近い規模の店舗を探すと営業している可能性があります。
最新の情報を確認して判断を
今回、東京都が公開した「休業を要請する施設の一覧」には、「令和2年4月13日19時00分」と、日付と時刻が入っているので、今後も更新される可能性が高いでしょう。
実際に営業の継続や休業を検討する場合は、必ず、「東京都緊急事態措置に関する情報」で、最新の情報を確認してください。
また、業種の一覧は「対象」と「対象外」が混ざった形になっている部分があります。
目的の業種が、対象なのか、そうでないのか見誤りやすいので注意してください。
一覧の最後にはPDFファイルも用意されているので、できればプリントアウトして、よく確認してください。