2019年の運転免許証の返納が60万人を超える。前年の1.4倍に急増
[2020/4/22 00:00]
60万人以上が運転免許証を返納
2019年に運転免許証を返納した人が60万人を超えたことが分かりました。
これは、警察庁の「運転免許証統計」によるものです。
2019年の運転免許証返納数は「60万1,022件」でした。
これは、前年よりも約18万人の増加で、1.4倍に急増しています。
10年間で9倍に増加
運転免許証の返納数は、この10年間で9倍に増えています。
2018年は前年を下回りましたが、2019年は勢いを取り戻しました。
60代後半から70代の返納が多い
2019年に運転免許証を返納した人を年代別に見ると、「60代後半」と「70代」が中心になっています。
この年代が、自動車の運転を続けるかどうかを考える時期なのでしょう。
75歳以上は免許の更新をあきらめる人も多い
さきほどのグラフを見ると、高齢層である「70代後半」や「80歳以上」が少ないと感じるかもしれません。
これには理由があります。
「75歳以上」になると、運転免許証を更新する際や、一定の交通違反をした際に「認知機能検査」が行なわれます。
2019年には、約200万人が、この検査を受けています。
「認知機能検査」が悪くても、「高齢者講習」を受ければ、免許証を更新して運転を続けることができます。
しかし、「認知機能検査」の結果が悪いと、そのまま運転免許証の更新をあきらめてしまう人が少なくありません。
「75歳以上」については、運転免許証の返納という手段以外にも、免許証の更新をあきらめるという方法で、自動車の運転を止める人も多いのです。