葬儀の平均費用。「一般葬」は239万円、「家族葬」は137万円
葬儀を行なった2千人へのアンケート
終活関連サービスの鎌倉新書が、葬儀の費用についての調査結果を公開しています。
2020年2月に行なわれたインターネット調査には、過去2年半以内に葬儀を行なった経験のある40歳以上の男女2,000人が回答しています。
葬儀の形式によって費用が変わる
葬儀にかかった費用の平均は「184万3,300円」でした。
「お葬式」には、かなりの費用がかかることが分かります。
大勢が集まって故人を送る「一般葬」という形式では、さらに高く「239万5,570円」もかかっています。
親族や故人と親しかった方で見送る「家族葬」では「137万914円」とかなり安くなります。
通夜を行わない「一日葬」は「134万8,500円」で、「家族葬」とあまり変わりません。
火葬のみの「直葬/火葬式」は「80万2,624円」で、百万円を大きく切ります。
葬儀の形式によって、かかる費用は大きな差があることが分かりました。
葬儀の費用は3つに分けられる
葬儀の費用は「葬儀費用」「飲食費」「返礼品」の3つに分けられます。
「葬儀費用」は、葬儀を執り行なう上で必要な一式のことを指します。
具体的には、会場費、祭壇、運送費など、葬儀本体に係る費用です。
「飲食費」と「返礼品」は参列人数によって変わります。
総費用が、ほとんど同じだった「家族葬」と「一日葬」を比べてみましょう。
「家族葬」は、「葬儀費用」が大きくなりますが、参列者数が少ないため「飲食費」と「返礼品」の費用が小さくなっています。
「一日葬」は、「葬儀費用」は少なくてすみますが、参列者が多いので「飲食費」と「返礼品」がかさみます。
「直葬/火葬式」は、葬儀費用が安く、参列者も少ないために「飲食費」と「返礼品」も小さくなります。
なお、ここで挙げた費用には「お布施」などの宗教者への謝礼は含まれていません。
「家族葬」が増え、「一般葬」が減っている
過去5年間の葬儀の形式の変化を見ると、「一般葬」が減り、「家族葬」が増えています。
6割近かった一般葬は、現在では半分を切りました。
その分は「家族葬」が増えています。
そして、費用が安い「直葬/火葬式」は増えていません。
つまり、単純に葬儀にお金をかけなくなったわけではなく、「家族葬」という形式が望ましいと判断されて増えているのです。
鎌倉新書では、「家族葬が増えているのは、葬儀を儀式とするよりも、故人らしさを重視した『お別れの場』ととらえる人が増加しているため」と推測しています。