医師の7割以上が医療物資の不足を感じている。一番足りないのは「マスク」
千人以上の医師にアンケート
医療機関向けのサポート事業を行なう「医師のとも」が、「医療物資の不足」についてのアンケート結果を公開しています。
2020年5月に行なわれたインターネット調査には、20代~80代の医師1,346人が回答しています。
「医療物資が不足している」と7割以上が回答
アンケートでは、「医療物資は不足していますか」と聞いています。
「不足している」という回答は、76.4%を占めました。
一番足りないのは「マスク」
不足している医療物資を聞くと、一番多いのは「マスク」でした。
中には「マスクを洗って、使いまわしている」という回答もありました。
次に多いのが「ガウン」で、これ以外にも「ゴーグル」や「フェイスシールド」など、「PPE」と呼ばれる医療物資が挙がっています。
医師を守るための「PPE」が足りない
PPEは「personal protective equipment」の略語で、個人的防護具と訳されます。
PPEは、安全衛生に関わる危険からの防護を目的として、個人が装着する機材で、次のものが含まれます。
- マスク(N95マスク、サージカルマスクなどの医療用製品)
- 手袋
- ガウン
- エプロン
- シューカバー
- フェイスシールド
- ゴーグ ル
「PPE」の不足を訴える回答には、つぎのような苦しい実態を伝えるものがありました。
- 「PPEを自作している」
- 「患者数減少によって収入が少なくなったのに、PPE購入のための支出が増えている」
ニュースでもガウンの代わりに、ビニールのレインコートを寄付した例がありました。
「寄付」という形で支援することもできる
PPEを始めとする医療物資の不足は深刻な問題です。
政府がマスクを買い上げて医療機関に配るなどの動きもありますが、今回のアンケートにあるように、まだ十分に足りている状態とは言えません。
私たちがPPEを直接入手して、医療機関に寄付することは簡単ではありません。
しかし、それを入手するためのお金を寄付することはできます。
そして、病院が「公益財団法人」であれば、寄付金によって所得控除を受けることもできます。
所得控除によって税金が安くなるだけで、ふるさと納税のような返礼品があるわけではありませんが、病院への感謝と支援の気持ちを伝えるための手段として覚えておいて良いでしょう。
たとえば、地元の病院が寄付を求めていないか、一度、ホームページを確認してみてください。