特別定額給付金をネタに、あなたの銀行口座を狙う詐欺

[2020/6/5 00:00]

給付金が詐欺のネタになっている

国民生活センターが、「特別定額給付金」に関係した詐欺を警告しています。

国民生活センターでは、新型コロナウイルスに関連した給付制度の問い合わせを受け付ける窓口を設けています。

この窓口では、5月の1カ月間に2,835件の相談を受け付けました。

相談のほとんどは申請方法についてのものですが、詐欺が疑われる相談も51件ありました。

ここでは、銀行口座を狙った2つの実例を紹介します。

銀行口座の情報が狙われる

実例1:見知らぬ女性に通帳を渡してしまった

昨日、見知らぬ若い女性2人が自宅を訪ねてきた。女性は「姪の知人」を名乗り、「特別定額給付金の給付申請に必要なので通帳を預かる」と言われた。

信用して銀行の通帳とキャッシュカードを見せたところ、通帳とキャッシュカードを持って去っていった。印鑑は渡していない。(70代女性)

実例2:SMSに口座番号や暗証番号を入力してしまった

昨日、特別定額給付金の申請書類を郵送したあと、銀行口座の本人確認というSMS が届いた。

記載されていたURL を開き、銀行の店番号と口座番号、暗証番号を入力し、完了をタップしたが何の文言も出てこないため、おかしいと思って再度入力したが、やはり同じだった。

息子に話したところ、詐欺にあったのではないかと言われた。タイミングがぴったりだったので、すっかり信用してしまった。(60代女性)

このほかにも、被害には遭っていないものの、次のような例がありした。

  • 自治体の職員を名乗り「特別定額給付金の申請を代行する」という電話があった。
  • 「給付金申請手続きを代行するのでマイナンバーカードを貸して」と電話があった。
  • 「給付金の受付番号が届いていない」と電話があり、振込先銀行口座を教えた。
  • 「手続きを急いでいる方」と書かれた給付金申請書がポストに入っていた。
  • 『定額給付金の振込みは当行へ』と記載されたメールが、利用している銀行名で届いた。
  • 給付金が早く簡単に受け取れる、フリーメール利用者専用の窓口とのメールが届いた。

このような誘いは、詐欺のきっかけとなりやすい危ない勧誘です。

絶対に相手にせずに、無視してください。

怪しいと感じたらすぐに相談を

国民生活センターでは、消費者に対して、次のようなアドバイスをしています。

  • 「給付金の手続きに必要」などとウソの説明をしたり、自治体や給付金申請手続きの代行などをかたり、自宅への訪問や電話、メール等により個人情報、銀行等の通帳や口座番号、キャッシュカード、マイナンバーカードなどの情報や金銭を詐取しようとする手口に注意しましょう
  • 暗証番号、口座番号、通帳、キャッシュカード、マイナンバーは「絶対に教えない! 渡さない!」
  • 市区町村や総務省などが以下を行なうことは絶対にありません!
    • 現金自動預払機(ATM)の操作をお願いすること
    • 受給にあたり、手数料の振込みを求めること
    • メールを送り、URLをクリックして申請手続きを求めること

そして、少しでも怪しいと感じたら「消費者ホットライン」(Tel.188)へ相談してください。

[シニアガイド編集部]