「葬儀費用」が高い県は「富山」、低いのは「広島」。地域によって2倍以上の差

[2020/6/9 00:00]

都道府県別にみた「葬儀のお金」

終活関連サービスの鎌倉新書が、「都道府県別 終活に関する全国調査」の結果を公開しています。

2020年2月に行なわれたインターネット調査には、過去2年半以内に葬儀を行なった40歳以上の男女2,000人が回答しています。

「葬儀費用」が高いのは「富山」

まず、「葬儀費用」から見てみましょう。

平均価格が一番高かったのは「富山」で169万4千円でした。

出典:鎌倉新書

逆に、一番低かったのは「広島」で80万9千円です。

地域によって、2倍の差があることが分かります。

出典:鎌倉新書

なお、ここで言う「葬儀費用」は、いわゆる「葬儀一式」と呼ばれる会場や祭壇の費用です。

したがって、「飲食」や「返礼品」は含まれていません。

「飲食」と「返礼品」を含むと、金額が大きく変わります。

一番高いのは、やはり「富山」で267万円、一番低いのも「広島」で119万3千円でした。

全都道府県のデータは、こちらで見ることができます。

「お布施」が一番高いのは「岩手」

宗教者への謝礼である「お布施」の金額が一番高いのは「岩手」で、42万円です。

「お布施」の金額が一番低いのは「沖縄」の6万5千円です。ただし、沖縄県は宗教的慣習が異なるので、そのまま比較することはできません。

出典:鎌倉新書

地域による差が大きい「お香典」

ここまでは、葬儀に関わる出費を見てきました。

こんどは、参列する人が持ち寄ってくれる「香典」を見てみましょう。

つまり、葬儀を行なうことによって入ってくるお金です。

平均金額が一番多いのは「富山」で、147万円でした。

2位は「山梨」で、130万円です。

3位の「石川」と4位の「静岡」も100万円を超えています。

出典:鎌倉新書

一方、香典が一番少ないのは「大阪府」で27万3千円でした。

「香典」は、葬儀費用以上に都道府県による金額の違いが大きいことが分かります。

葬儀費用の目安を「全国平均」で見る

最後に、葬儀にかかる費用の全国平均を見てみましょう。

今回の調査で、葬儀に参加した「会葬者」の全国平均は「54.91人」でした。

つまり、葬儀の形式としては、親戚、地域、会社などの人も参列する「一般葬」になります。

  • 葬儀一式 119万1,900円
  • 飲食費 31万3,800円
  • 返礼品 33万7,600円
  • お布施 23万6,900円

ここまでの合計が「208万200円」になります。

これらの費用に対して充てられる「香典」は次の通りです。

  • 香典 71万1,400円

単純に費用から香典を差し引くと、「136万8,800円」になります。

つまり、50人規模の一般葬を行なうと、香典で補っても、約137万円ほどかかります。

自分や家族の葬儀に向けた準備の際の参考と考えてください。

もちろん、葬儀の形式や、参列者の数、宗教色の有無によって、これらの数字は大きく変わります。

また、2020年6月の時点では、新型コロナウイルスの影響で、葬儀の形にも大きな変化が訪れています。

実際に自分で葬儀を行なう際は、その時点でどのような形式が望ましいのか、葬祭業者と相談してください。

[シニアガイド編集部]