シニア層に聞いた、新型コロナ緊急事態宣言下の生活と心境
60歳以上に聞いた「新型コロナ流行時の生活」
不用品回収の「グッドサービス」が、60代以上を対象にした「新型コロナウイルスと心の変化」の調査結果を公開しています。
この調査は、緊急事態宣言の発令中の行動と、その時の心境を聞いています。
2020年6月に行なわれたインターネット調査には、全国の60歳以上の男女1,179人が回答しています。
気をつけたことは「不要不急の外出を控える」
「緊急事態宣言の発令中は、どのようなことに気を付けていましたか」という質問で、一番多い回答は「不要不急の外出を控える」でした。
次に多いのが「3密(密閉、密集、密接)を避ける」でした。
「感染したら周りに迷惑をかけてしまう」のが怖い
「新型コロナウイルスに関して"怖い"と感じたことは何ですか」と聞いています。
一番多い回答は、「感染したら周りに迷惑をかけてしまう」でした。
高齢者が、真っ先に考えるのは、自分のことよりも、それによる周囲への影響なのです。
そして、「高齢者の重症化率が高い」のように、高齢者ほど危険という、新型コロナウイルスの特徴も意識しています。
死を意識した人が4割以上もいる
「新型コロナウイルスの流行で"死"について考えましたか」と質問したところ、4割以上の高齢者が「考えた」と回答しています。
中には、「年齢的には重篤になることは覚悟していたし、延命治療は望まない旨の遺言書を作成した(60代男性)」という人もいます。
「"死"について考えたことや不安を誰かに相談していましたか」という質問には、「誰にも相談できなかった」という回答が多く、相談する人を見つけることの難しさが分かります。
相談する人がいる場合は「パートナー」が一番多く、長年いっしょに暮らしてきた妻に頼る様子が伺えます。
「同棲代の芸能人の死」が死を意識させた
寄せられたコメントを見ると、同世代の芸能人の死が、新型コロナウイルスの怖さを実感し、死を意識するきっかけとなった人が目に付きます。
- 同じくらいの年齢の芸能人が何人か重症化し死んでいること(60代男性)
- 有名人も関係なく誰にも看取られず骨となって帰宅すること(60代男性)
ニュースなどで「新型コロナは、高齢者ほど危険」と言われても、なかなか自分のことにとして感じることことは難しいことです。
しかし、自分と同世代で、顔を覚えている芸能人が死んだとなると、自分の身近のこととして受け止められるのでしょう。
多くの高齢者にとって、テレビの中の芸能人は、自分の周囲の人よりも、もっと身近な存在なのかもしれません。