ほとんどのエアコンは換気ができない。コロナ予防のために窓を開けて換気をしよう
エアコンと換気についてのアンケート
空調機器メーカーのダイキン工業が、エアコンと換気について、アンケート結果を公開しています。
2020年6月に行なわれたインターネット調査には全国の男女559人が回答しています。
コロナ対策で換気をする人が9割
「緊急事態宣言の解除以降も家で換気をしていますか」という質問に対して9割近い人が「換気している」と回答しています。
新型コロナウイルス対策としての「換気」の必要性が、よく身についていることが分かります。
エアコンを使っているときも窓を開ける必要がある
しかし、夏の必需品であるエアコンについて、「ほとんどのエアコンは換気ができないということを知っていましたか」と聞くと、「知っていた」人は4割に留まりました。
回答者の6割は、エアコンが換気できないことを「知らなかった」と答えています。
実は、エアコンは「室内の暖かい空気を吸いこんで、冷たい空気にして吐き出す装置」なので、室外の空気を取り入れる「換気」はできないのです。
つまり、エアコンを使っていても、ときどき窓を開けて換気をする必要があるのです。
換気のときにエアコンを止めるか、止めないか
窓を開けて換気をするときは、エアコンの電源はどうするべきなのでしょう。
窓を開けると、室温が上がるので、エアコンが使う電気代は増えます。
それは仕方ありませんが、そのまま運転するのと、そのつど電源を切るのと、どちらが省エネなのでしょう。
アンケートでは、窓を開けて換気する場合、「電源をつけっぱなし」にするという人が39.2%、「電源をOFF」にする人が36.5%でした。
つまり、窓を開けて換気するときに、切らないでそのままの人と、そのつど切る人が同じぐらいいるのです。
正解は換気のときも「そのまま運転する」
換気をするときに、エアコンの電源は、どうするのが正解なのでしょう。
ダイキンでは「切らないでそのまま運転する方が良い」としています。
エアコンは電源を入れた時に最も電力を消費するため、一般的に推奨されている1時間に5~10分程度の換気であれば、つけっぱなしにしておいた方が省エネになると考えられます。
つまり、いったんエアコンの電源を切ってしまうと、電源を入れ直したときに、電気を使ってしまうということです。
下のグラフを見ると、電気を使う黄色い部分の面積が大きくなっていることが分かります。
フィルターの掃除も忘れずに
省エネを気にする人に、ダイキンが勧めているのは、エアコン室内機のフィルター掃除です。
エアコンは部屋の暖かい空気を吸いこんで、冷たい空気にして吐き出すことで、部屋を涼しくしています。
室内機のフィルターが目詰まりすると、吸いこむ空気の量が少なくなり、部屋を冷やす力が小さくなるため、部屋を冷やすのに多くの電力が必要になります。
1年間フィルター掃除をしないと、消費電力が約25%も増加します
つまり、フィルター掃除をすることで、エアコンの消費電力を少なくすることができるのです。
コロナを怖がって「熱中症」にならないように
7月に入ると、気温が高くなり、「熱中症」によって体調を崩す人が増えます。
特に今年は、新型コロナウイルスを避けて、部屋に閉じこもる人が多くなると予想されます。
1人で部屋にいるときも、適切にエアコンを使い、1時間に数分は窓を開けて換気をしてください。
「コロナ」と「熱中症」の、両方に気をつけて、この夏を乗り切りましょう。