ついに、過去最大の「224人」となった東京都の新型コロナウイルス陽性者

[2020/7/10 00:00]

1日の陽性者数が200人を越える

東京都は、7月9日の新型コロナウイルスの新規感染者数が「224人」だったと発表しました。

これは、緊急事態宣言下の4月17日に記録した「206人」を上回り、過去最大の数字となっています。

新型コロナウイルス感染症の流行の最盛期のピークを越える陽性者が確認されたのは、衝撃的な状況です。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

「感染が拡大しつつあると思われる」と判定

東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議では、現状について、次のような報告がありました。

「感染状況」に対しては、4段階の上から2つ目にあたる「感染が拡大しつつあると思われる」を維持しています。

出典:東京都

感染状況については、次のような分析がありました。

  • 年齢構成は、20代30代が7割を占めるが、先週に比べ40代50代における増加が見られている。その感染経路は接待を伴う飲食店等だけでなく、同居、職場、会食等、多岐に渡っている。今後は同居、会食等を介した高齢者層への感染拡大にも注意が必要。
  • 新規陽性者数の多い地域だけでなく、隣接の地域でも感染者が増加し始めている。
  • 介護老人保健施設で施設内感染が発生している。高齢者施設での感染防止対策が必要。
  • 幼稚園、保育園で職員を発端とした施設内感染が発生している。

「医療提供体制」に対しては、4段階の上から2つ目にあたる「体制強化が必要であると思われる」と判定されました。

これは、前回の会議よりも、一つ進んだ段階になっています。

出典:東京都

患者数の増加に備えた「医療提供体制」については、次のような分析がありました。

  • 入院患者数は、2週連続で増加しており、今後患者数が増加する見込みであることを踏まえて、レベル2(3,000床)の病床確保が必要である。稼働できる病床の準備には、人員確保を含め2週間程度かかることから、直ちに着手が必要である。
  • 現状では、無症状の陽性者が15%程度を占めている。これらの陽性者に対応するために、継続的な宿泊療養施設の確保が必要である。

再び自粛の日々が戻ってくる可能性がある

東京都の現状は、厚生労働省が「感染拡大防止のための社会への協力要請(自粛要請等)が必要である」としている「患者数が人口十万人あたり2.5人/週」(東京都で換算すると50人)という基準を大きく超えています。

今後、緊急事態宣言の前後に要請されていた、外出の自粛や、営業の自粛などが復活する可能性はゼロではありません。

7月10日の14時には、小池百合子知事の記者会見が予定されています。

過去のピーク時を越える最大の陽性者数という数字を受けて、どのような方針が示されるのか、注目しましょう。

[シニアガイド編集部]