日本人の人口が増加した県は3つだけ。埼玉や千葉も人口が減少
都道府県間の人口移動
総務省が「住民基本台帳に基づく人口」を公開しています。
これは2020年1月1日時点の住民票のデータを集計したものです。
この記事では、日本人を対象に、都道府県単位の人口の増減を紹介します。
人口が増加した県は3つだけ
この1年間に、日本人の人口が増加した県は、「東京都」「神奈川県」「沖縄県」の3つだけでした。
昨年は人口が増加していた、埼玉県と千葉県も、今年は減少となりました。
- 東京都 +68,547人
- 神奈川県 +4,213人
- 沖縄県 +2,332人
自然増加しているのは「沖縄県」だけ
人口の増加には、「自然増加」と「社会増加」の2つの種類があります。
「自然増加」は、出生者数が死亡者数よりも多くて人口が増えるものです。
出生率が低下している現在の日本では、自然増加している県は「沖縄県」だけです。
それ以外のすべての都道府県は、自然減少となっています。
沖縄県は、2019年の1年間に、自然増加だけで「2,481人」の人口が増えました。
社会増加している県は7つ
もう一つの「社会増加」は、その地域に転入する人が転出する人よりも多くて、人口が増えるものです。
都道府県単位で言えば、県境を越えて移住してくる人が多い地域は、「社会増加」で人口が増えます。
この1年間に、社会増加で人口が増えた都府県は、7つありました。
いずれも、大都市または、その周囲の県で、都市への人口集中が進んでいることが分かります。
- 東京都 +87,308人
- 神奈川県 +24,935人
- 埼玉県 +18,729人
- 千葉県 +17,979人
- 大阪府 +11,341人
- 福岡県 +6,325人
- 愛知県 +2,084人
そして、埼玉県や千葉県は、これだけの社会増加があっても、自然減少が大きくて、最終的には人口が減少しています。
人口減少が大きいのは「北海道」、減少率が高いのは「秋田県」
最後に、人口が減少している都道府県を見てみましょう。
人口が減少した都道府県の上位は、次の通りです。
- 北海道 -42,286人
- 兵庫県 -26,937人
- 静岡県 -25,600人
- 新潟県 -24,867人
- 福島県 -20,436人
しかし、これではもともとの人口が多い県が不利になります。
もともとの人口と、減少した人口の割合で「人口減少率」を計算してみると、次の順位になります。
- 秋田県 -1.52%
- 青森県 -1.38%
- 山形県 -1.27%
- 岩手県 -1.25%
- 高知県 -1.21%
人口が減少する割合が高い県のランキングでは、東北地方の県が上位に並びます。
特に、「秋田県」と「青森県」は昨年と同じ順位で、人口減少の深刻さが分かります。