60歳を迎えても、貯金が「100万円未満」の人が2割以上いる
60歳を迎える2千人へのアンケート
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険(PGF生命)が、還暦(60歳)を迎える人を対象にしたアンケート結果を公開しています。
2020年6月に行なわれたインターネット調査には、1960年生まれの男女2,000人が回答しています。
この記事では、老後のお金についての結果を紹介します。
貯蓄の平均が3千万円を超える
まず、「現在の貯蓄金額」を聞いています。
全体の平均は「3,078万円」でした。
しかし、一番回答が多いのは「100万円未満」でした。
また、回答者の半分は「1,000万円未満」に留まっています。
すべての人が多額の貯金を持っているわけではなく、貯蓄金額が大きい一部の人によって、平均が引き上げられているのです。
一人暮らしでは「100万円未満」が3割もいる
「貯蓄金額が100万円未満」と答えた人の割合は、全体では20.8%でした。
家族の構成別にみると、一人暮らしの「おひとりさま世帯」に多く、30%を超えています。
一人暮らしの人は、貯金ができていない割合が高いことが分かります。
これからの生活に最低限な金額は約20万円
最後に「これからの人生で一月当たりに必要な金額」を聞いています。
「最低限必要な金額」の平均は「19万9,710円」でした。
「ゆとりのある生活を送るために必要な金額」の平均は「28万8,399円」でした。
よく引用される生命保険文化センターの調査では、それぞれ「22万円」と「36万円」ですから、それよりも低めに見積もっていることが分かります。
そろそろ年金支給後の生活を考える時期
今回のアンケートでは、同じ年齢であっても、貯蓄の金額は、人それぞれで、大きな差があることが分かりました。
特に、一人暮らしの場合、貯金ができていない人が多いようです。
また、将来の生活費については、最低限必要な金額が20万円、ゆとりのある生活ならば30万円弱ぐらいが必要と考えているようです。
なお、厚生年金の支給額の規準は、夫婦2人のモデルで約22万円です。
つまり、生活に最低限必要な金額は、厚生年金でカバーできますが、ゆとりのある生活を送るためには、企業年金などで補うか、貯蓄を取り崩すことが必要となります。
60歳といえば、自分が将来受け取れる年金の金額もほぼ決まり、具体的な定年後の生活設計を始める時期です。
いつまで働くかということも含めて、そろそろ年金支給開始後の生活を考えておきましょう。