60歳を迎えても、貯金が「100万円未満」の人が2割以上いる

[2020/8/20 00:00]

60歳を迎える2千人へのアンケート

プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険(PGF生命)が、還暦(60歳)を迎える人を対象にしたアンケート結果を公開しています。

2020年6月に行なわれたインターネット調査には、1960年生まれの男女2,000人が回答しています。

この記事では、老後のお金についての結果を紹介します。

貯蓄の平均が3千万円を超える

まず、「現在の貯蓄金額」を聞いています。

全体の平均は「3,078万円」でした。

しかし、一番回答が多いのは「100万円未満」でした。

また、回答者の半分は「1,000万円未満」に留まっています。

すべての人が多額の貯金を持っているわけではなく、貯蓄金額が大きい一部の人によって、平均が引き上げられているのです。

出典:PGF生命

一人暮らしでは「100万円未満」が3割もいる

「貯蓄金額が100万円未満」と答えた人の割合は、全体では20.8%でした。

家族の構成別にみると、一人暮らしの「おひとりさま世帯」に多く、30%を超えています。

一人暮らしの人は、貯金ができていない割合が高いことが分かります。

出典:PGF生命

これからの生活に最低限な金額は約20万円

最後に「これからの人生で一月当たりに必要な金額」を聞いています。

「最低限必要な金額」の平均は「19万9,710円」でした。

「ゆとりのある生活を送るために必要な金額」の平均は「28万8,399円」でした。

よく引用される生命保険文化センターの調査では、それぞれ「22万円」と「36万円」ですから、それよりも低めに見積もっていることが分かります。

出典:PGF生命

そろそろ年金支給後の生活を考える時期

今回のアンケートでは、同じ年齢であっても、貯蓄の金額は、人それぞれで、大きな差があることが分かりました。

特に、一人暮らしの場合、貯金ができていない人が多いようです。

また、将来の生活費については、最低限必要な金額が20万円、ゆとりのある生活ならば30万円弱ぐらいが必要と考えているようです。

なお、厚生年金の支給額の規準は、夫婦2人のモデルで約22万円です。

つまり、生活に最低限必要な金額は、厚生年金でカバーできますが、ゆとりのある生活を送るためには、企業年金などで補うか、貯蓄を取り崩すことが必要となります。

60歳といえば、自分が将来受け取れる年金の金額もほぼ決まり、具体的な定年後の生活設計を始める時期です。

いつまで働くかということも含めて、そろそろ年金支給開始後の生活を考えておきましょう。

[シニアガイド編集部]