新型コロナの影響で、首都圏の住宅の需要が約2万6千戸も消えた

[2020/9/5 00:00]

首都圏で住宅を求める人が減少

不動産評価サイトを運営するタスが、「2020年上半期に、首都圏で約2万6千戸の住宅需要が消失した可能性がある」と発表しました。

タスでは、次のようにコメントしています。


 1都3県の「住民基本台帳による世帯と人口」データから、2020年上半期(1月~6月)は2019年上半期に比較して、東京都で約8,000戸、神奈川県で約1,100戸、埼玉県で約2,000戸、計11,100戸の単身者向け賃貸住宅の需要が消失したと推計できます。

 唯一、千葉県は前年同期とほとんど変化がありませんでした。

 家族向け賃貸住宅、新築・既存住宅の需要は東京都全体で約14,700戸分、千葉県では約2,400戸分が消失しています。

一方で神奈川県では約1,600戸分、埼玉県では約500戸分の需要が増加していると考えられます。

 新型コロナウイルス問題の影響で、首都圏では2020年上半期に約26,000戸の住宅需要が消失したと考えられます。

つまり、新型コロナウイルスの影響で、首都圏の人が少なくなっており、賃貸住宅を借りる人が減っているのです。

出典:タス

さらに悪化する可能性も

タスは今後についても、次のように警告しています。


 人口や世帯数の移動については、再度の緊急事態宣言の発令、景気悪化による失業者増加や求人倍率の低下等、リスク要因が多く存在するため、今後、リーマンショック時と同程度もしくはリーマンショック時以上に減少幅が拡大する可能性も否定できません。

 動向を引き続き注視する必要があります。

すでに、東京市部(東京都下)では、コロナ禍により大学入学による移動が控えられた影響を強く受けており、空室の割合が増えてきています。

東京都を始めとする首都圏の賃貸住宅の状況は、新型コロナの影響を大きく受けています。

これによって、空室が増えるため、家賃の設定も大きく変わる可能性があります。

家主側も借りる側も、しばらくは状況を見守る必要があるでしょう。

[シニアガイド編集部]