60歳以上の半分は、貯金を取り崩して生活している
年金が足りなければ、貯金頼りの生活に
定年後の生活を支える収入は、年金が柱となります。
しかし、年金だけで足りないときは、貯金に頼ることになります。
この記事では国が行なった調査をもとに、自分の貯金から、生活費を取り崩している人の割合と、引き出している金額を紹介します。
2020年1月に行なわれた面接調査には、全国の60歳以上の男女1,755人が回答しています。
貯金を取り崩して生活している人は半分ぐらい
定年後の生活費が足りない場合、少しずつ貯金を下ろして使うことになります。
「日常生活の支出が収入よりも多くなり、貯金を取り崩すことがありますか」と聞いています。
「よくある」と「時々ある」を足すと、半分近くの人が「貯金を取り崩すことがある」と答えています。
毎月の取り崩し額は「2万円以上5万円未満」
生活費のために貯金を取り崩す人は、どれぐらいの金額を引き出しているのでしょうか。
「この1年間の取り崩しは、平均して月にどれぐらいか」と聞いています。
一番多い回答は「2万円以上5万円未満」でした。
次に多いのが「5万円以上10万円未満」です。
取り崩す金額が、毎月5万円とすれば年に60万円、毎月10万円とすれば年に120万円ですから、それなりに大きい金額を取り崩していることが分かります。
使えるお金に合った生活を
今回の調査では、半分近くの人が「貯金を取り崩すことがある」と答えています。
つまり、使えるお金と使うお金のバランスが取れていません。
いくら貯金があっても、支出が収入を上回っていては、すぐに足りなくなってしまいます。
仮に、貯金が2,000万円あったとしても、毎月10万円ずつ取り崩していけば、16年8カ月しか持ちません。
定期的に大きな金額を下ろしていると、意外と早く貯金は無くなってしまうのです。
定年後の生活では、収入に見合った生活のスタイルを築き、「支出を抑える」ことが大切なのです。