2019年に母になった人の年齢は「14歳以下」から「50歳以上」まで幅がある
出産は人生の一大事
「自分が何歳のときに子供を持つか」「何人の子供を持つか」という、出産に関する意思決定は、人生全体に関わる大きな要素です。
しかし、実際に何歳ぐらいで子供を生んでいるのかという情報は、あまり話題になっていません。
この記事では、厚労省の「人口動態統計」という資料をもとに、子供を持つ人は、どんな状況で生んでいるかを紹介します。
母の年齢は「30歳~34歳」が一番多い
まず、生まれた子供の母親の年齢をグラフにしてみましょう。
一番多いのは「30歳~34歳」で、全体の3割以上を占めています。
次に多いのが「25歳~29歳」と「35歳~39歳」で、それぞれ2割を超えています。
25歳から39歳までの15年で、出産全体の85%を占めており、このあたりが子供を持つ年齢として主流であることが分かります。
生まれた子供の半分が、初めての子供
生まれた子供が、母親にとって何番目の子供であるかを「出生順位」と言います。
一番多いのは「第一子」、つまり初めての子供で、半分近くを占めています。
二番目に多いのが「第二子」で、4割近くを占めています。
つまり、「第一子」と「第二子」で80%以上を占めており、子供が1人か2人が主流であることが分かります。
年齢差が大きい「第一子」の割合
今年生まれた子が「第一子」、つまり初めての子である割合は「46.3%」です。
しかし、この割合は年代によって大きく異なります。
例えば、「19歳以下」の場合、今年生んだ子が初めての子である割合は「88.6%」です。
20代でも、今年生んだ子が初めての子である割合は60%前後と高くなっています。
このあたりまでが、初めて子供を生む人が多い年代です。
目安はあるが、最後に決めるのは自分
当たり前のことですが、出産について「何歳までに初めての子を産まなければならない」というルールがあるわけではありません。
ただし、年齢によって、母子の健康状態や、妊娠のしやすさなどに違いはあります。
例えば、日本産科婦人科学会では、35歳以上の初産婦を「高齢出産」または「高年初産」としています。
35歳以上で初めて子供を生む場合は、リスクが高くなるのです。
また、不妊治療の助成金では、妻の年齢が39歳までの夫婦は通算6回まで、40歳以上の夫婦は通算3回まで、と40歳を境にして助成の回数が異なります。
つまり、40歳を一つの境目としています。
ただし、これらはあくまでも目安であって、実際には、人によって出産の状況は大きく異なります。
例えば、今回の統計でも、少数ですが、次のような例があります。
- 「50歳以上」で母になった人が「56人」いる
- 「14歳以下」で母になった人が「40人」いる
- 「19歳以下」で、三人目以上の子供を生んだ人が「55人」いる
つまり、出生をする人が多い年齢や、リスクに関する目安はあったとしても、それとは異なる決断もあるのです。
いろいろな条件はあるにしても、最終的に子供を生む決断をするのは当事者です。
家族を増やす計画を立てるときには、さまざまな情報を検討した上で、後悔のないように、最後は自分自身で決断してください。