新型コロナによる「受診控え」で、半分以上の病院が赤字に
[2020/10/4 00:00]
全国の病院にアンケート
医療向け人材サービスのエムステージによるアンケートで、赤字の医療機関が増えていることが分かりました。
2020年9月に行なわれたインターネット調査には、全国の188の医療機関が回答しています。
医療機関の赤字拡大は、新型コロナウイルスへの感染を恐れて定期的な受診を控える「受診控え」が原因です。
なお、この記事では各種の医療機関をまとめて「病院」と呼びます。
半分以上の病院が赤字になる
病院の収益状況を「2019年10月-2020年3月」と「2020年4月-2020年9月」で比較しています。
「2019年10月-2020年3月」では黒字の病院が51%でしたが、「2020年4月-2020年9月」では31%まで減りました。
一方、赤字の病院は35%から52%へと減りました。
つまり、前期は半分以上の病院が黒字だったのに、今期は半分以上の病院が赤字になる見込みなのです。
「受診控え」は今後も続く
赤字の病院が増える原因は、新型コロナウイルスへの感染を恐れて定期的な受診を控える「受診控え」とされています。
今後の受診見通しを聞いても、55%の病院が「一定の状況まで回復はするが、受診控えが続く」と見ています。
自分の判断で「受診控え」をしてはいけない
心臓病や生活習慣病の患者は、一定期間ごとに通院して症状を確認する必要があります。
新型コロナウイルスを恐れるあまり、「受診控え」をすると、診察や投薬ができなくなり、症状が悪化する恐れがあります。
自分の判断で「受診控え」をしてはいけません。
通院が不安な場合は、オンライン診療などの手もありますから、まず主治医の先生に相談してください。