新型コロナ関連倒産が600件を突破。全都道府県で発生
流行から7カ月で600件以上の倒産
企業情報サービスの帝国データバンクが、新型コロナウイルス関連の倒産が「600件」を超えたと発表しました。
新型コロナウイルス関連の最初の倒産は、2020年2月26日に確認されています。
それから約7カ月で、全国で601件の倒産が確認されました。
この記事では、新型コロナウイルス関連倒産について、地域や職種ごとの特徴を紹介します。
人口が多い地域で倒産が多い
倒産した企業の分布を都道府県別に見てみましょう。
倒産企業は、47の都道府県すべてに及んでいます。
倒産が一番多い都道府県は「東京都」で、145件でした。
そして、「大阪府」「北海道」「兵庫県」「愛知県」「神奈川県」と、大都市圏が続きます。
東京都内の市区で見ると、一番多いのは「渋谷区」の21件でした。
そして、「千代田区」「中央区」「港区」が、10件を超えています。
倒産企業は、市区別で見ても、人口が多い地域に集中していることが分かります。
「飲食」「宿泊」「衣料」などサービス業に多い
新型コロナウイルスで倒産した企業の業種を見てみましょう。
一番多かったのは「飲食店」で、86件でした。
そして、「ホテル・旅館」「アパレル(衣料品)小売店」とサービス業が続きます。
特に「アパレル」は、小売と卸売を合わせると87件と多く、業界全体が影響を受けたことが分かります。
6月をピークに、ゆるやかに減少
新型コロナウイルス関連の倒産は増えているのでしょうか。
帝国データバンクでは、今後の見通しについて、次のようにコメントしています。
新型コロナウイルス関連倒産の月別発生件数は6月の115件をピークにゆるやかな減少傾向にある。
しかし、収束までの時間の経過とともに、一時は改善された事業者の資金繰りが再び悪化することとなれば、経営者の精神的ダメージも重なって、倒産を選択する事業者が再び増加する懸念は払拭できない。
つまり、新型コロナウイルスの流行がさらに続いたり、各種の助成制度が終了して資金繰りが苦しくなると、倒産が増加する可能性があると警告しています。
まだ、当分は気が抜けない状況が続くでしょう。