現在の貯金は「100万円未満」、老後に準備できる金額は「300万円未満」が最多
30代から50代に聞いた「老後資金」の状況
投資コンサルティング会社のJSKパートナーズが、「老後資金に関する調査」の結果を公開しています。
2020年10月に行なわれたインターネット調査には、全国の30代から50代の男女1,081人が回答しています。
現在の貯金は「100万円未満」が4割
最初に、「現在の貯蓄額」を聞いています。
一番多いのは「100万円未満」で、回答者の4割以上を占めています。
しかし、次に多いのは「1,000万円以上」で、貯金ができている人と、できていない人の両極端に分かれています。
「老後資金がない」が8割
次に、「老後資金の確保はできていますか」と聞いています。
「全くできていない」と「あまりできていない」を合わせると、8割近くが老後資金の確保ができていません。
「確保できるのは300万円未満」が4割
「老後資金はいくら確保できそうですか」と金額を聞いています。
一番多いのは、「300万円未満」でした。
老後資金を準備できても、せいぜい「300万円未満」という人が4割もいるのです。
そして「500万円以上1,000万円未満」「1,000万円以上2,000万円未満」と続きます。
2,000万円を超える金額を準備できる人は、回答者全体の2割もいません。
「公的年金は期待していない」が8割
貯金と並ぶ、老後の生活費の柱は「公的年金」です。
しかし、「今後の年金制度に期待していますか」と聞くと、8割近くが「期待していない」と答えています。
その理由を聞いてみましょう。
- 国はいっぱい借金してるし、少子高齢化だから(40代男性)
- 今の制度だと年金自体が破綻しそうだから(50代男性)
このように、公的年金制度が維持できないのでないかという不安を抱えている人が多いのです。
「自分がもらうときは金額が減っている」が8割
公的年金に期待していない人は、どのような変化を想定しているのでしょうか。
「自分が年金をもらうときは、現在と比べてどう変化していると思いますか」と聞くと、8割が「減っていると思う」と答えています。
公的年金は生活費の足しになれば良い
もし、公的年金の金額が減ってしまうとしたら、生活費として、どれぐらい当てになるものでしょうか。
一番多い回答は、「当てにするつもりはない」でした。
あまり差がなく「3割程度当てにできると思う」と「5割程度当てにできると思う」と答えています。
そして、年金だけで生活費がまかなえると思っている人は5%しかいません。
つまり、ほとんどの人は、程度の差はあっても、公的年は当てにはできないと思っており、生活費の足しになれば良いと考えています。
本当にそう思うのであれば、できるだけ早い時期から、自分の老後のための準備をするべきでしょう。