不動産投資で失敗した1,110人に聞いた「失敗の原因」

[2020/11/18 00:00]

不動産投資で失敗した人に学ぶ

不動産の管理/販売事業を行なう日本ワークスが、「不動産投資での失敗に関するアンケート」の結果を公開しています。

2020年10月に行なわれたインターネット調査には、不動産投資で失敗経験のある1,110人が回答しています。

つまり、不動産投資がうまくいかなかった人の「失敗」に学ぼうという趣旨のアンケートなのです。

不動産投資の目的は「資産運用」

まず、「不動産投資を始めた目的」を聞いています。

「資産運用」が飛び抜けて多く、回答者の半分以上が挙げています。

不動産投資の主な目的は、少しでもお金を増やしたいという「資産運用」なのです。

そして、「税金対策」と「資産防衛」が続きます。

出典:日本ワークス

9割以上の人が「大変」と感じている

「実際に不動産投資を始めた感想を教えてください」と聞いています。

実に回答者の9割以上が「大変」と答えています。

不動産投資を実際に始めてみると、思っていたよりも、ずっと大変だと感じる人が、ほとんどなのです。

不動産投資は、気軽に始めるには手間がかかる、重たい投資であることが分かります。

不動産投資の失敗は「想定通りに儲からない」

「不動産投資での失敗」を聞いています。

「想定以上に費用がかかった」「値上がりしなかった」「空室が続いた」の3つが、不動産投資のよくある失敗のパターンでした。

一言で言えば、「想定通りに進まず、儲からない」結果となっています。

「資産運用」が目的なのに、儲からなくては困ってしまいます。

さらに、下のグラフにはありませんが、値上がりしなかったどころか「不動産の価値が下落した」という人も43%いました。

出典:日本ワークス

失敗の原因は「知識不足」

「不動産投資で失敗した原因」を聞いています。

「物件選び」が一番多い回答でした。

そして、あまり差がなく「知識不足」「不動産会社選び」「立地選び」が並びます。

つまり、不動産投資の知識があまりない状態で始めたので、物件の良し悪しが見抜けず、失敗に至る人が多いのです。

そして、次のコメントのように、知識のなさを利用されている様子もうかがえます。

  • 担当者の話だけをうのみにして、軽い気持ちでおこなってしまったのが敗因(50代男性)
  • 毎月の収支がプラスになるとのことで契約したが、実際はマイナス。業者選びは大事(40代男性)
  • 建築に欠陥があり追加補強が必要になり出費が増えた(40代男性)
  • 不動産会社の担当者の説明に嘘がありました(30代女性)

自分の眼で見て判断できないときは、撤退する勇気も

最後に、「これから不動産投資を始める方へのアドバイス」を聞いています。

  • 担当者任せは絶対ダメ。自分の目と足で実際物件を見定めて精査しないと稼げない(40代女性)
  • 自分の目で購入対象の物件をよく確認すること(40代男性)
  • 土地柄、環境、住んでる人達を観察して考える(50代女性)
  • とにかく契約を急ぐ業者はダメ。言った言わないになるので、契約のときはボイスレコーダー必須(40代男性)

不動産投資には、自分のお金を使います。

大きな買い物と思えば、その仕組みを知ることが必要です。

また、自分のお金を使うのに、担当者という他人に判断を任せてはいけません。

お金を増やすもととなる物件の良し悪しの判断は、自分で考えて行ないましょう。

もし、投資すべきかどうか判断できないときは、すっぱりと諦めて投資をしない勇気も必要です。

[シニアガイド編集部]