不動産投資で失敗した1,110人に聞いた「失敗の原因」
不動産投資で失敗した人に学ぶ
不動産の管理/販売事業を行なう日本ワークスが、「不動産投資での失敗に関するアンケート」の結果を公開しています。
2020年10月に行なわれたインターネット調査には、不動産投資で失敗経験のある1,110人が回答しています。
つまり、不動産投資がうまくいかなかった人の「失敗」に学ぼうという趣旨のアンケートなのです。
不動産投資の目的は「資産運用」
まず、「不動産投資を始めた目的」を聞いています。
「資産運用」が飛び抜けて多く、回答者の半分以上が挙げています。
不動産投資の主な目的は、少しでもお金を増やしたいという「資産運用」なのです。
そして、「税金対策」と「資産防衛」が続きます。
9割以上の人が「大変」と感じている
「実際に不動産投資を始めた感想を教えてください」と聞いています。
実に回答者の9割以上が「大変」と答えています。
不動産投資を実際に始めてみると、思っていたよりも、ずっと大変だと感じる人が、ほとんどなのです。
不動産投資は、気軽に始めるには手間がかかる、重たい投資であることが分かります。
不動産投資の失敗は「想定通りに儲からない」
「不動産投資での失敗」を聞いています。
「想定以上に費用がかかった」「値上がりしなかった」「空室が続いた」の3つが、不動産投資のよくある失敗のパターンでした。
一言で言えば、「想定通りに進まず、儲からない」結果となっています。
「資産運用」が目的なのに、儲からなくては困ってしまいます。
さらに、下のグラフにはありませんが、値上がりしなかったどころか「不動産の価値が下落した」という人も43%いました。
失敗の原因は「知識不足」
「不動産投資で失敗した原因」を聞いています。
「物件選び」が一番多い回答でした。
そして、あまり差がなく「知識不足」「不動産会社選び」「立地選び」が並びます。
つまり、不動産投資の知識があまりない状態で始めたので、物件の良し悪しが見抜けず、失敗に至る人が多いのです。
そして、次のコメントのように、知識のなさを利用されている様子もうかがえます。
- 担当者の話だけをうのみにして、軽い気持ちでおこなってしまったのが敗因(50代男性)
- 毎月の収支がプラスになるとのことで契約したが、実際はマイナス。業者選びは大事(40代男性)
- 建築に欠陥があり追加補強が必要になり出費が増えた(40代男性)
- 不動産会社の担当者の説明に嘘がありました(30代女性)
自分の眼で見て判断できないときは、撤退する勇気も
最後に、「これから不動産投資を始める方へのアドバイス」を聞いています。
- 担当者任せは絶対ダメ。自分の目と足で実際物件を見定めて精査しないと稼げない(40代女性)
- 自分の目で購入対象の物件をよく確認すること(40代男性)
- 土地柄、環境、住んでる人達を観察して考える(50代女性)
- とにかく契約を急ぐ業者はダメ。言った言わないになるので、契約のときはボイスレコーダー必須(40代男性)
不動産投資には、自分のお金を使います。
大きな買い物と思えば、その仕組みを知ることが必要です。
また、自分のお金を使うのに、担当者という他人に判断を任せてはいけません。
お金を増やすもととなる物件の良し悪しの判断は、自分で考えて行ないましょう。
もし、投資すべきかどうか判断できないときは、すっぱりと諦めて投資をしない勇気も必要です。