新型コロナのために、施設に居る親と面会できなくなった人が6割を超える

[2020/11/28 00:00]

介護施設に親が入っている人に聞いた面会状況

フットケア専門店「ドクターネイル爪革命」が、「コロナ禍での高齢者施設の面会状況」についてアンケート結果を公開しています。

2020年11月に行なわれたインターネット調査には、介護施設に親が入所している男女1,056人が回答しています。

7割以上の人が面会回数が減っている

「新型コロナウイルスの感染拡大以降、入所している親御さんとの面会頻度は変わりましたか」と聞いています。

回答者の7割以上が「著しく下がった」と答えました。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、施設に入所している家族との面会の機会が少なくなっていることが分かります。

出典:ドクターネイル爪革命

面会できない人も6割を超える

「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、施設ではどのような制限が設けられましたか」と聞いています。

一番多いのは、「面会自体ができなくなった」でした。

6割以上の人が、これを挙げています。

そして、「面会の回数が制限されるようになった」が続きます。

出典:ドクターネイル爪革命

「忘れられてしまう」という不安

回答者に、「施設から制限が設けられて困っていること」を聞いています。

寄せられたコメントを見てみましょう。

  • 面会ができない間に自分を忘れてしまわないか心配(40代女性)
  • 親が生活している部屋へ入れないので、不足の品がタイムリーに把握できない(50代男性)
  • 何が行われているのか、見えないので、施設を信じるしかない状況が心配(50代女性)

面会できないことによって、家族との交流が絶たれていることと、施設内の状況が把握できないことが、家族の不安を呼んでいます。

入所している家族のストレスが心配

面会できないことは、入所している家族にも負担となっています。

「コロナ禍で入所している親御さんはストレスを抱えていらっしゃると思いますか」と聞いています。

「多少のストレスを抱えていると思う」が、ほぼ5割を占めました。

さらに「非常に大きなストレスを抱えていると思う」と合わせると、7割以上の回答者が、入所している家族の精神状態を心配しています。

出典:ドクターネイル爪革命

家族に会えないストレス

では、入所している家族について、具体的にどんなことを心配しているのでしょうか。

「親御さんにとって一番のストレスとなっていると思うことは何か」と聞いています。

  • 孫やひ孫に会うことができないこと(60代男性)
  • 認知が酷くコロナの世の中は分かっていないと思います。が、毎日行っていた娘が来ないのは悲しいようです(60代女性)
  • 兄妹や家族にも思うように会えず、ヘアカットへすら外出できないこと(60代女性)

面会以外のコミュニケーション手段も

高齢者施設や病院などでは、新型コロナウイルスによるクラスター(集団感染)の発生を恐れて、面会を制限しているところが多くなっています。

10月に厚労省から面会制限を緩める通知が出ましたが、現場ではあまり状況が変わっていません。

さらに、11月に入ってからの感染拡大に伴って、当分の間は面会制限が続きそうな情勢です。

施設によっては、携帯電話による会話やメールの使用を許可したり、パソコンやタブレットの電子会議システムを使って、リモートで面談をしている例もあります。

逆に、毎日ハガキを出すというアナログな手段で、コミュニケーションを取った例もあります。

いろいろと手はありますから、面会ができないなら、どんな形なら入所者と連絡が取れるのか、施設に相談してみてください。

[シニアガイド編集部]