「飲食業」の倒産が過去最多になる勢い
「飲食業」の倒産が過去最多に
企業情報調査会社の東京商工リサーチによれば、「飲食業」の倒産が、過去最多となることが確実になりました。
2020年11月までの、飲食業の倒産件数は「792件」でした。
このまま行けば、過去最多だった2011年の800件を上回る見通しとしています。
倒産が多い3つの業種
飲食業のうち、倒産が多い業種を見てみましょう。
一番多いのは、ラーメン、焼き肉などの「専門料理店」でした。
そして、「食堂、レストラン」と、「酒場、ビヤホール」が続きます。
この3つの業種で、全体の倒産数の7割を占めています。
倒産が増えた「すし」「そば」「うどん」
次に、昨年に比べて、倒産が増えている業種を見てみましょう。
一番多いのは「すし店」で、前年に比べて6割も倒産が増えています。
また、「そば、うどん店」も、前年に比べて5割増えています。
一方、「食堂、レストラン」と「バー、キャバレー、ナイトクラブ」は、前年に比べて、倒産が少なくなっています。
深夜営業が多く、新型コロナウイルスによる営業時間短縮の要請の対象となりやすい「バー、キャバレー、ナイトクラブ」は、新型コロナウイルスによるダメージを、なんとか持ちこたえてことが分かります。
「販売不振」が8割以上を占める
倒産の原因で一番多いのは「販売不振」でした。
倒産全体の8割以上を占めています。
やはり、新型コロナウイルスによる外出の自粛や、営業時間短縮の要請、「Goto イート」キャンペーンの対象見直しなどが、大きく影響したのでしょう。
また、倒産した企業のうち、資本金が1千万円未満の零細企業が、9割を占めています。
資金に余裕のない零細企業が、新型コロナウイルスの影響で倒産に追い込まれたことが分かります。
年末年始に向けて、新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、例年なら行なわれる忘年会や新年会も見送りになるところが多いでしょう。
今年の飲食業の年末は、例年になく厳しいものになりそうです。