「夜8時」ですべての飲食店が止まる!? 東京都の「緊急事態措置」の中身
東京都で始まった「要請」の内容
国の「緊急事態宣言」を受け、東京都が「緊急事態措置」を決定しています。
これは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための行動の指針を示したものです。
この記事では、東京都の小池知事による記者会見をもとに、「緊急事態措置」の内容を紹介します。
「人の流れを止める」ことが目的
「緊急事態措置」の一番の目的は、「人の流れを止めること」です。
そのため、都民に向けては「外出の自粛」を要請しています。
特に、午後8時以降の外出は止めるように強く呼びかけています。
また、県境を超えるような移動も自粛を要請しています。
出勤者の7割削減が目標
人の流れを止めるための2つ目の方針が「テレワークを強化」です。
緊急事態措置の期間を「テレワーク緊急強化月間」とし、「出勤者の7割削減」を目標とします。
具体的には「週3日、社員の6割以上」のテレワーク実施や、ローテーション勤務などによって、これを実現します。
東京都でも、多摩地区の宿泊施設を借り上げてサテライトオフィス(作業場)として提供するなどの援助が行なわれます。
飲食店の営業時間は「夜8時」まで
飲食店は、国の分科会においても、感染防止対策の急所と、強く指摘されています。
都の「緊急事態措置」でも、人流を抑えるために一段と強い自粛要請となります。
飲食店に対しては、1月8日以降、営業時間を朝の5時から夜の8時とします。
その店舗が酒類の販売をしているかどうかは問われません。一律に夜8時までとなります。
さらに、酒類を提供する時間は、11時から19時に制限されます。
緊急事態宣言後で変わった点として、自粛要請に応じない場合は、緊急事態宣言の特措法に基づいて措置が行なわれる場合があります。
現時点では、自粛に応じない店舗の名前を公開するなどの方法が検討されています。
なお、宅配とテイクアウトについては、営業時間の制限がありません。
映画館なども夜8時まで
「人の流れを止める」という目的に沿って、劇場や映画館、運動施設など、飲食店等以外の施設についても、営業時間を夜8時までとする要請が行なわれます。
なお、ネットカフェや漫画喫茶、小規模な商業施設、大学、学習塾等には、営業の自粛が求められません。
イベントは5千人以下に制限
人を集めるイベントは、1月12日から「人数の上限を5,000人以下、かつ、収容率は50%以内」、また、「開催時間は夜8時まで」に制限されます。
また、現在休館している上野動物園などの都立施設は、緊急事態宣言の期間に合わせて2月7日まで休館となります。
ピンポイントな対策だけにみんなの協力が必要
今回の「緊急事態措置」は、2020年の緊急事態宣言のときに比べて、営業自粛の範囲が狭くなっています。
これは、今回の「緊急事態宣言」が、「飲食」の制限を主な目的としているからです。
そのため、夜間の外出自粛も「接待を伴なう飲食」や「宴会」などを制限し、「人の流れを止める」ことを目指しています。
ピンポイントな対策だけに、多くの人が行動を自粛しなければ、目標は達成できません。
「緊急事態宣言」の期間中は、できるだけ家の外での「飲食」を避け、自宅で身近な人達と過ごすようにしてください。