40代で未経験の仕事に転職した人の5つの理由
40代で未経験の仕事に転職をした人へのアンケート
Webメディアを運営するビズヒッツが「40代の転職に関する意識調査」の結果を公開しています。
2020年12月に行なわれたインターネット調査には、40代で未経験の仕事に転職をした146人が回答しています。
調査人数が少ない小規模なアンケートですが、40代未経験転職者の実情が伺える面白い内容になっています。
未経験の仕事に転職した理由 ベスト5
まず、「未経験の仕事に転職した理由」を聞いています。
- 1位:やりたい仕事、新しい仕事への挑戦
- 2位:倒産、解雇、契約終了
- 3位:収入アップのため
- 4位:ライフスタイルの変化
- 5位:希望の仕事に就けなかった
1位から、順にコメントを紹介していきましょう。
1位:やりたい仕事・新しい仕事への挑戦
簡単に言うと、「今の仕事にやりがいを感じられず、新しい仕事にチャレンジしたい」という人たちです。
「昔からやってみたかった仕事に、真剣に取り組みたくなった(48歳 女性)」というコメントが典型的でしょう。
また、「今までの仕事は食いつなぐためだけでやっていた。本当に興味のある仕事に転職できるのは、この年齢が限界だと思ったから(40歳 男性)」と、一念発起して未経験の仕事に飛び込む人もいます。
2位:倒産・解雇・契約終了
夢を追う人もいれば、現実に敗れた人もいます。
具体的な例を3つ紹介しましょう。
- 「長年勤めていた会社が倒産し、急いで次の仕事を探したため(49歳 男性)」
- 「会社の業績が悪く派遣切りにあって、選ぶ余裕がなかった(40歳 女性)」
- 「自営を失敗してしまい、とりあえずの収入が欲しかった(41歳 男性)」
つまり、自ら望んだわけではなく、職を離れてしまったために、収入の確保を優先しなければならない場合もあるのです。
3位:収入アップのため
40代でも、転職して収入を増やしたいという人は少なくありません。
例えば「子どもが3人おり、高校や大学など大変なお金がかかるから(41歳 女性)」が典型でしょう。
しかし、「年収がなかなか上がらないため、老後の生活を考え、思い切って転職することを選んだ(40歳 男性)」からと言って、必ずしも収入が増えるとは限りません。
今回のアンケートで言えば、「転職後の収入が上がった」という人は、28%しかいません。
つまり、3分の1にも届きません。
転職した人の半分以上は、「収入が下がった」と答えています。
40代で未経験職に転職するのですから、簡単に収入が増えるとは思わない方が良いでしょう。
4位:ライフスタイルの変化
これは、子供の成長に伴って女性に多い選択です。
例えば、「アパレルの仕事をしていたが、子どもが生まれ、土日祝休みの仕事がいいと思い転職した(40歳 女性)」のように職種を変えたり、「子どもが就学年齢に達し自分の時間が取れるようになったことから、時短の契約社員をやめ、フルタイムで正社員として働くことにした(42歳 女性)」のように働き方を変えるという選択です。
職種や働き方を変えることが優先するので、未経験の職に飛び込む場合があるのです。
5位:希望の仕事に就けなかった
これは、望んで未経験の職種を選んだのではなく、それしか無かったという例です。
例えば「もともとはIT業界でシステムエンジニアをしていたが、会社が倒産。業界内で転職しようとしたが、採用されなかった(47歳 男性)」などが典型でしょう。
また、「求人が少ないため、未経験でもチャレンジするしかない状況だった(42歳 男性)」のように、年齢などが壁になる例や、「都内から地方への帰郷に伴う転職で、自分のスキルを活かした中途採用が見つからなかった(49歳 男性)」など地域による雇用事情の違いなどが原因となります。
このような事情があると、選べる仕事が少なくなってしまいます。
それでも「転職してよかった」という人の方が多い
最後に、回答者全体に「転職してよかったか」聞いたところ、「よかった」と「どちらかといえばよかった」を合わせると、8割近くの人が、転職したことを肯定しています。
ここまで見てきて分かるように、40代になってから未経験職に転職することは簡単なことではありません。
しかし、その仕事を選ぶのは、最終的にはあなた自身です。
後悔のないように、自分自身で決断を下してください。