2020年に事業を停止した福祉/介護事業者が500件を超える
[2021/1/21 00:00]
500件を超える業者が事業を停止
調査会社の東京商工リサーチが、「老人福祉/介護事業」の休廃業および解散の件数を公開しています。
2020年に休廃業した事業者は「455件」で、介護保険が始まってからの20年間で最多となりました。
ここで言う「休廃業および解散」は、倒産を選択せずに事業を停止した企業を指しています。
なお、2020年は、倒産に至った事業者も「118件」と、過去最多でした。
「老人福祉/介護事業」において、休廃業と倒産を合わせると、「573件」もの事業者が事業を停止したことになります。
新型コロナで負担が増加
東京商工リサーチでは、「2020年の休廃業および解散は、人手不足や後継者難、業歴の浅い企業のノウハウ不足など、従来の要因で事業継続を断念した事業者が多かった」と分析しています。
さらに、「新型コロナで利用客が減少し、感染防止対策の負担が増えたこともあって、経営体力のあるうちに事業をたたむなど、コロナ禍が事業停止の決断をうながしたケースもある」としています。
新型コロナの影響では、「三密」を回避するために介護サービスを控える利用者も増えており、経営環境は厳しさを増しています。
「老人福祉/介護事業」は、新型コロナに加え、経営強化や人材定着などの課題が山積していることから、2021年も倒産を始めとする事業停止を選択する事業者が増えるでしょう。