新型コロナ後の転職で求められるようになった能力は「ITリテラシー」
転職コンサルタントに聞いた状況の変化
35歳以上を対象にした転職サイト「ミドルの転職」が、新型コロナ後の転職で求められる能力についてのアンケートを行なっています。
2021年1月に行なわれたインターネット調査には、転職コンサルタント167人が回答しています。
求められる能力に変化がある
まず、「新型コロナの流行前後で、35才以上のミドルにおいて転職できる人の能力や特徴に変化はありましたか」と聞いています。
「変化がある」という回答は63%でした。
新型コロナは転職市場で求められている人材の特性にも影響を与えているのです。
必須となった「ITリテラシー」
「新型コロナ以後に、新たに求められる能力や特徴」を聞いています。
一番多い回答は「オンラインに適応するITリテラシー」でした。
「ITリテラシー」とは、簡単に言えば、パソコンやスマホなどのIT機器を使いこなす能力と思えば良いでしょう。
特に、オンラインでの会議や、ビジネス用のチャットシステムによる打ち合わせなど、「オンラインへの対応力」が求められています。
テレワークの普及もあって、同じ社内であっても、簡単に顔を合わせることができない現状では、最低限のITリテラシーは必須なのです。
次に多いのが「ビジネス課題を解決するテクノロジーを活用する能力」で、やはりIT関係の能力が求められています。
IT以外では、「改善に留まらず、改革を推進する能力」という積極的な姿勢も求められています。
仕事ができることが一番大切
次に「以前から求められていたが、新型コロナ以後にさらに求められるようなった能力や特徴」を聞いています。
一番多い回答は「高いレベルでの業務遂行能力」でした。
やはり、仕事ができることが一番大切なのです。
次に多いのが「専門職種の知識/経験」でした。
新卒ではなく、転職者を採用する目的の一つが、専門知識を持つ人を確保することであることを思えば、当然でしょう。
専門性の必要な職種であるほど、高い知識と経験が求められます。
三番目に多いのは、「判断を自分で行ない、それに対して責任を持つこと」でした。
35歳以上のミドルを雇用するからには、ある程度、自分で動いて貰える人でなければ、雇う意味がありません。
また、万が一、失敗したときに、それを人や環境のせいにせず、自分で引き受けるような人が求められるのは当然のことでしょう。
コミュニケーションが取れるぐらいの対応力は必要
今回のアンケートで分かったのは、新型コロナウイルス以後の転職では、ネットを使いこなす「ITリテラシー」が求められることです。
例えば、面接のときに「ウチの社内会議はZOOM(ズーム)だけど」と言われて、「使ったことがありません」と答えたら、むこうも反応に困るでしょう。
また、打ち合わせがチャットベースだと言われて、「私はキーボードが苦手なので、顔を合わせて会議したいです」と言ったら、採用されるとは思えません。
ホワイトカラーの職種であれば、少なくとも、ITを利用したコミュニケーション手段を普通に使えるぐらいには、オンラインへの対応力が求められると思って良いでしょう。
例えば、まだZOOMに触ったことがなければ、とりあえずインストールして、誰かの「ウェビナー(講演)」を見るところから始めてみましょう。