2020年は「出生」「死亡」「結婚」「離婚」がすべて減少。死亡の減少は11年ぶり

[2021/2/26 00:00]

戸籍に基づく人口統計の速報

厚労省が、2020年の人口動態統計の速報を公開しました。

これは、戸籍に関する届け出をもとにした統計で、2020年の1年間の人口の動きが分かります。

「死亡数」が11年ぶりに減少

2020年の出生数は「87万2,683人」でした。

これは前年よりも2万人以上少なく、過去最低を更新しました。

一方、死亡数は「138万4,544人」でした。

こちらも2019年から9千人以上少なくなっています。

死亡数が前年よりも少なかったのは11年ぶりのことです。

人口動態統計では、死亡数の減少の理由には触れていません。

推測になりますが、新型コロナウイルスの流行によって、マスクや手洗いなどの対策が普及したことで、季節性インフルエンザで死亡する人が減少したことが影響しているでしょう。

死亡数が減少したとはいえ、出生数から死亡数を引いた自然増減数は「51万1,861人」のマイナスでした。

つまり、2020年の1年間で、51万人も人口が減ったことになります。

自然増減数がマイナスなのは全国的な傾向ですが、「沖縄県」だけは、出生数が死亡数を上回っており、自然増減数がプラスになっています。

「結婚」も「離婚」も大きく減少

2020年の婚姻件数は「53万7,583組」でした。

これは、前年よりも12.7%も減りました。

結婚したカップルが減少した理由として、新型コロナウイルスの流行によって、結婚式を取りやめた人が多いことが影響している可能性があります。

離婚件数は「19万6,641組」で、こちらも前年より7.7%減っています。

離婚係数が減ったのも、新型コロナの影響で、テレワークが普及し、家族で一緒にいる時間が増えたことが影響しているかもしれません。

これだけ「婚姻件数」や「離婚件数」が変化すると、今後の「出生数」にまで影響が及ぶ可能性があります。

新型コロナウイルスは、私達の生活様式に大きく変えただけに、人口の推移にも影響を及ぼした可能性が高いと言えるでしょう。

[シニアガイド編集部]