「一都三県」で始まり「一都三県」に戻った、新型コロナウイルスの「緊急事態宣言」
「緊急事態宣言」を前倒しで解除
政府は、新型コロナウイルスに対する「緊急事態宣言」について、2月28日付けで一部地域で解除すると発表しました。
「緊急事態宣言」が解除されるのは、大阪、兵庫、京都、愛知県、岐阜県、それに福岡県です。
6つの府県では、入院者や重症者の数も少なくなったことを理由に、前倒しで解除されることになりました。
残りの東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の「一都三県」は、予定通り3月7日の解除を目指します。
「一都三県」で始まり、「一都三県」に戻る
通算で2度目となる「緊急事態宣言」は、2021年1月8日に、一都三県を対象に発出されました。
期間は2月7日までの1カ月間です。
その後、対象地域が拡大され、最大で11都府県が対象となりました。
栃木県のみは、予定通り2月7日に解除されましたが、それ以外の県は、期間が3月7日まで1カ月延長されていました。
つまり、今回の「緊急事態宣言」は、「一都三県」で始まり、「一都三県」に戻ったのです。
「一都三県」が予定通り解除されるかは不明
今回の発表により「緊急事態宣言」は、当初の一都三県だけを対象地域とする状態に戻りました。
今後は、予定通り3月7日に「緊急事態宣言」が解除されることを目指すことになります。
しかし、一都三県では、新規感染者などの「感染の状況」は改善されましたが、「医療提供体制の負荷」は、改善が進んでいません。
例えば「東京都」の場合、「感染の状況」は国の基準は「ステージ2」の段階まで改善されましたが、「医療提供体制の負荷」は「ステージ3」に留まっています。
「緊急事態宣言」の解除は、「ステージ4」から「ステージ3」に改善されることが条件ですから、これを満たしてはいるのですが、ぎりぎりの状態なのです。
今後の感染状況によっては、「一都三県」の緊急事態宣言が予定通りには解除されず、再び延長される可能性もあるのです。