東京都の新型コロナによる死者の75%は「第三波」で発生した

[2021/4/23 00:00]

死者の平均年齢は「81.4歳」

東京都が、新型コロナウイルスによる死者についての資料を公開しています。

東京都の新型コロナウイルスの陽性者は「12万986人」で、そのうちの「1,770人」が死亡しました。

死者の割合は「1.5%」になります。

同じ期間の全国の新型コロナウイルスの死亡率は「1.9%」ですから、それよりも少し低くなっています。

出典:東京都

死者が急増した「第三波」

新型コロナウイルスの流行は、いくつかの「波」に分けられます。

この資料では、次の3つの期間に分けています。

  • 「第一波」 2020年1月24日~6月30日
  • 「第二波」 2020年7月1日~10月31日
  • 「第三波」 2020年11月1日~2021年3月31日

「第三波」は陽性者と死者が多く、全体の75%を占めています。

新型コロナウイルスによる死者の4人のうち3人は11月以降に死亡しているのです。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

これは、全国でも同様で、新型コロナウイルスによる死者の81%は「第三波」で発生しています。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

「男性」「高齢者」は死亡率が高い

新型コロナウイルスによる死者には、2つの特徴があります。

一つは、「男性の方が死亡率が高い」こと、もう一つは「高齢者の方が死亡率が高い」ことです。

下のグラフは、「第三波」の死亡割合を、性別と年代別にしたものです。

同じ年代であれば、男性の方が死亡率が高いことが分かります。

また、同じ性別であれば、年齢が上がるほど死亡率も上がります。

そのため、死者に占める高齢者の割合は高く、死者の平均年齢は「81.4歳」に達します。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

新型コロナは、高齢者にうつすと危ない

東京都の資料から、新型コロナウイルスは「男性」および「高齢者」ほど、死亡する可能性が高いことが分かりました。

そして、下のグラフにあるように、65歳以上の「高齢者」が新型コロナウイルスに感染する時期は、他の年代よりも、やや遅くなります。

これは、高齢者が直接、街などで感染するのではなく、新型コロナウイルスに感染した身近な人からうつされるため、少し時間差があると考えられます。

例えば、高齢者の家族と同居していたり、高齢者に接する機会が多い人は、新型コロナをうつした高齢者が死亡する可能性が無視できません。

自分のためだけではなく、身近な高齢者のためにも、新型コロナウイルスに感染しないように気をつけてください。

特に、その高齢者が男性の場合は、ひときわ注意が必要です。

出典:東京都
[シニアガイド編集部]