個人事業主でも最大30万円もらえる「緊急事態宣言の影響緩和のための一時支援金」

[2021/4/29 00:00]

「緊急事態宣言」の影響をカバーするための給付

東京都などを対象に、3度目の「緊急事態宣言」が発令されています。

緊急事態宣言の対象地域では、お酒を出す飲食店の休業が行なわれ、経済活動への影響が大きくなっています。

過去2回の「緊急事態宣言」でも、収入が激減した事業者は少なくありません。

そういう事業者を対象にした支援制度が「緊急事態宣言の影響緩和のための一時支援金」です。ここからは「一時支援金」と呼びます。

条件は2つだけ

「一時支援金」は、次の2つの条件を満たす事業者が対象です。

  • 緊急事態宣言に伴なう飲食店時短営業または外出自粛などの影響を受けている
  • 2019年または2020年に比べ、2021年1~3月の売上が50%以上減少している

なお、地方公共団体から営業時間短縮要請を受けて、協力金をもらっている飲食店は、対象外ですから注意してください。

出典:中小企業庁

法人は60万円、個人は30万円が条件

「一時支援金」の支給金額は、前年の売上から少なくなった差額の3カ月です。

ただし、上限があって、法人が最大60万円、個人事業主が最大30万円です。

事業主体が中小企業庁なので、法人は資本金10億円未満の「中小法人」に限定されます。

事業を続けるための支援として給付されるお金なので、返済の必要はありません。

出典:中小企業庁

「緊急事態宣言」以外の県でも可能性はある

「一時支援金」は、「緊急事態宣言」による影響が対象です。

「うちの県は緊急事態宣言が出ていないからもらえない」と思うかもしれませんが、緊急事態宣言の対象地域以外の事業者であっても、条件を満たせば給付対象になります。

例えば、緊急事態宣言地域の飲食店におしぼりを提供しているが、店舗が休業したことで、売上が半分以下になったという場合、おしぼりの会社が緊急事態宣言の地域外にあっても大丈夫です。

先に述べた2つの条件さえ満たしていれば、業種や所在地は問われません。

出典:中小企業庁

締め切りは5月31日

「一時支援金」の申し込みのシステムは、以前に行なわれていた「持続化給付金」に似ています。

「持続化給付金」を申請した経験があると作業がわかりやすいでしょう。

現時点では、2回目の「緊急事態宣言」が対象で、対象期間は3月まで、申込期限は5月31日です。

ただし、3回目の「緊急事態宣言」があったことで、対象期間や申込期限は延長される可能性が高いでしょう。

それでも、2021年3月までの分については、5月31日までに申請しておくほうが安全です。

もう4月の末ですから、書類を揃えたりする手間を考えると、すぐに手を付けることをおすすめします。

[シニアガイド編集部]