3月の生活保護申請数が2万件超え。新型コロナの影響で急増
月に2万件を超える「生活保護の申請」
新型コロナウイルスの流行に伴って、生活保護の申請が増えていることが分かりました。
2021年3月の生活保護の申請数は「22,839件」で、2020年以降で、最多となりました。
生活保護が開始された世帯は「20,336件」で、こちらも2020年以降で最多でした。
大きな流行があると生活保護の申請が増える
新型コロナウイルスの流行が始まった、2020年1月以来の「生活保護の申請数」をグラフにすると、大きな流行があった時期には、生活保護の申請が増えることが分かります。
最初の「緊急事態宣言」は2020年4月から5月でしたが、その少し前の3月と4月に、生活保護の申請が2万件を超えました。
そして、2度目の「緊急事態宣言」は、2021年1月から3月でしたが、期間中の3月に、生活保護の申請が2万2千件を超えました。
新型コロナウイルスの流行が活発になると、「緊急事態宣言」によって、営業時間の短縮や休業が要請されます。
それが、従業員の収入にも影響して、生活保護の申請に追い込まれる世帯が増えるのでしょう。
「生活保護を開始した世帯数」もコロナの影響が大きい
新型コロナウイルスの流行が、生活保護に大きく影響することは、「生活保護を開始した世帯数」を見ても分かります。
最初の「緊急事態宣言」を前にした2020年3月から4月にかけて、約1万9千件の世帯で、生活保護が始まっています。
そして、2度目の「緊急事態宣言」があった今年3月は、生活保護を開始した世帯が2万件を超えました。
なお、生活保護の申請数と比べると、申請の9割が、生活保護の開始につながっていることが分かります。
新型コロナによる生活苦を支えるために、いろいろな制度が用意されている
この記事では「生活保護」を取り上げましたが、新型コロナウイルスによって家計が影響を受けたときには、生活保護以外にもいろいろな制度が用意されています。
例えば、「緊急小口資金」という貸付制度は、最大20万円まで借りられる上に、通常の時期よりもずっと借りやすくなっています。
厚生労働省のリーフレット「生活を支えるための支援のご案内」などを参考にして、支援の窓口へ相談してください。