80歳以上になると増えてくる「日常生活の支障」7項目

[2021/6/17 00:00]

年齢が進むと、できなくなることが増えていく

高齢になると、それまで普通にできていたことが、できなくなることがあります。

この記事では、公益財団法人 生命保険文化センターが高齢者に行なった調査から、「日常生活の支障」について紹介します。

アンケートでは15個の項目について聞いていますが、その中から、日常生活でよくある7つを選んでいます。

なお、年齢による変化が分かりやすいように、グラフは80歳以上のデータに絞っています。

「バスや電車を使って一人で外出できない」

最初に紹介する「バスや電車を使って一人で外出できない」は、年齢が進むにつれてどんどん増えていく支障です。

バスや電車を使って一人で外出できない」人は、80代前半では16%しかいません。

しかし、80代後半では30%を超え、90歳以上では60%に達します。

5歳ごとに、倍々で増えていくのです。

一人で交通機関を利用して出歩けるのは、80代までと思った方が良いでしょう。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「預貯金の出し入れができない」

「預貯金の出し入れができない」は、80代の後半になっても20%に届きません。

つまり、80代後半になっても80%以上の人は、窓口やATMなどでお金を引き出すことができます。

しかし、90歳以上になると、半分以上の人は、預金の操作ができなくなります。

「預貯金の出し入れができない」は、80代と90代の差が大きい支障なのです。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「日用品の買い物ができない」

「日用品の買い物ができない」も、80代後半までは20%もいません。

「預貯金の出し入れができない」とだいたい同じぐらいの割合なので、80代後半までは、自分でお金を引き出して、買い物をができる人が多いと思って良いでしょう。

しかし、90代になると、半分以上の人は買い物ができなくなります。

自分で買い物ができなくなると、一人暮らしで自立した生活を送ることが難しくなります。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「本や雑誌を読んでいない」

「本や雑誌を読んでいない」は、80代でも20%以上います。

これには、もともと読書の習慣を持たない人も、ある程度含まれているでしょう。

そして、90代になると、ほぼ半分の人が本や雑誌を読んでいません。

これは、老眼などで字が読みにくくなるのに加え、集中力が続かなくなることも影響しているでしょう。

「読書」を老後の楽しみにしたいと思っている人は、読みたい本は先延ばしせずに、できるだけ早く読むことをおすすめします。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「お湯がわかせない」

「お湯がわかせない」は、80代と90代の差が大きい項目です。

80代では「お湯がわかせない」は10%もいません。

しかし、90代になると30%以上が、「お湯がわかせない」と自覚しています。

火を使うことが怖くなるのに加え、ガスレンジなどの器具の操作が難しくなるせいでしょう。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「一人で薬を服用できない」

「一人で薬を服用できない」も、80代では数%しかいません。

しかし、90歳以上になると、いきなり20%以上に増えます。

たぶん、90歳以上になると、物を飲み込む嚥下(えんげ)機能に支障が出る人が多いのでしょう。

嚥下機能の衰えは誤飲性肺炎などの病気の原因でもあります。

90歳以上になったら、「食べる」「飲む」などの基本的な動作にも注意が必要になることが分かります。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「一人で電話をかけられない」

最後に、もう一つ、90歳以上になると出やすい支障を紹介します。

それは「一人で電話をかけられない」です。

これは、携帯を含む電話機という機械の操作ができなくなることと、声だけ聞こえる相手を想像しながら会話をするという複雑な行動ができなくなることが原因でしょう。

電話を介した会話は、誰もが持っている技能ではなく、後から学習して得られる技能です。

そのため、90歳以上になると、その複雑な技能を使うことができない人が多くなっても不思議はありません。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

何かができなくなっても、日常生活ができなくなるわけではない

高齢による日常生活の支障があるかどうかは、個人による差が小さくありません。

ただ、確実なのは、いつかはできなくなる可能性は誰にでもあるということです。

また、日常生活でできないことが増えていっても、周囲の人の助けを借りたり、介護保険を利用することで、日常生活を続けることができます。

「何かができない」ということがわかっても、もうダメだと悲観するのではなく、それを補う方法を考えましょう。

また、「~ができなくなった」と嘆くよりも、「まだ~ができる」とできることがあることを喜ぶような姿勢が、日常生活を明るくする秘訣です。

[シニアガイド編集部]