葬儀のオンライン化は、どこまで受け入れられるか
葬儀のオンライン化への賛否
遺影写真作成サービスのアスカネットが、「葬儀のオンライン化」についての調査結果を公開しています。
2021年5月に行なわれたインターネット調査には、2020年2月1日以降に、友人/知人/同僚等を亡くした20代~60代以上の全国の男女500人が回答しています。
葬儀のオンライン化については、さまざまな手法がありますが、ここでは、「葬儀のライブ中継」「葬儀のアーカイブ配信」「香典のキャッシュレス決済」の3つについて賛成か反対かを聞いています。
葬儀の中継を見たい人は2割もいない
「葬儀のライブ中継を見たいですか」と聞いています。
「見たい」という人は18%でした。
積極的に「見たい」という人は、2割もいません。
「見たくない」の方がずっと多く、ほぼ半分の48%でした。
故人に関する情報を見たい人は4割近くいる
ここで言う「葬儀のアーカイブ配信」は、ネットで「式場の様子」や「祭壇」、もしくは「生前の故人の思い出ビデオ」などが見られる機能を指しています。
「アーカイブ配信」を利用したいという人は37%でした。
「ライブ中継」よりは多いのですが、それでも半分には届きません。
お香典のキャッシュレス決済には抵抗が強い
お香典をキャッシュレス決済することについて賛否を聞いています。
キャッシュレス決済に「抵抗が全くない」は27%でした。
つまり、多少であってもキャッシュレス決済に対して抵抗がある人は7割を超えます。
不便さを補う手段として取り入れる検討を
今回の調査では、「ライブ中継」「アーカイブ配信」「香典のオンライン化」のいずれも、賛成よりも反対の方が多い結果となりました。
もし、自分が喪主として「葬儀のオンライン化」を進める場合は、「現状では、すべての人が受け入れているわけではない」ということを承知しておくべきです。
その上で、すべてを、それでまかなうわけではなく、現状の不便さを補う手段として部分的に取り入れると良いでしょう。
例えば、感染予防のために葬儀に出席できないが、どうしても香典だけ届けたいというような場合に、キャッシュレス決済ができるのは、決して悪いことではありません。
ここに挙げた3つ以外では、故人が亡くなったことを、電話ではなくメッセージやSNSなどのオンラインツールで伝えることも検討して良いでしょう。