5年前から人口が増えたのは9都府県だけ。東京への一極集中が進む
[2021/6/28 00:00]
5年に1度の大きな調査
総務省が、2020年の国勢調査の結果を公開しはじめました。
国勢調査は、国が5年に1度行なう大きな調査で、国の政策を決める際の基本データとなります。
今回は、まだ速報の段階ですが、人口の減少、一部都道府県への人口の集中、1世帯当たりの人数の減少など、社会保障制度における課題が明らかになっています。
5年前より86万人も減った人口
国勢調査による人口は、国内に在住する外国人も含んだ人数です。
2020年の人口は「1億2,622万6,568人」でした。
これは5年前の調査に比べて、86万8,177人も減少しています。
国勢調査による人口は2005年がピークで、それ以後、2回連続で減少となりました。
人口が増えたのは9都府県だけ
人口の変化を県単位で見ると、増えているのは9都府県だけでした。
増加率が大きい順に、東京都、沖縄県、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、福岡県、滋賀県、大阪府となります。
人口増加率がもっとも高い東京都は、4.1%も人口が増えています。
さらに、「東京圏」に所属する、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県のすべてで人口が増えています。
東京都単体でも、その周辺の地域を含めても、東京への一極集中が進んでいることが分かります。
家族の数が2人を切った「東京都」
家族の人数を表す「1世帯当たり人員」は、「2.27人」でした。
世帯当たり人員は長期的に減少が続いています。
しかも、「1世帯当たり人員」は、すべての都道府県で減少しています。
「1世帯当たり人員」が3人を超えている県は1つもなく、全国的に見ても、少人数の家庭が中心になっています。
なかでも、東京都は「1.95人」で、初めて2人を切りました。
それだけ、一人暮らしの独居者が増えていることになります。