透析患者が新型コロナに感染すると、死亡する確率が「16.7%」もある
[2021/8/18 00:00]
透析患者の致死率は「16.7%」
慢性腎臓病が原因で人工透析を受けている人が新型コロナウイルスに感染した場合、その致死率が「16.7%」もあることが分かりました。
全国の致死率は1%台ですから、慢性腎臓病という基礎疾患を持っている人にとって、新型コロナウイルス感染症が、いかに危険かが分かります。
「入院中など」が44.6%で一番多く、「退院」した人の38.6%を上回っています。
いったん発症すると、すぐに退院できないのでしょう。
今回、公開されたデータは、透析関係の3つの学会による新型コロナウイルス感染対策合同委員会によるもので、2021年8月13日時点の集計です。
「80歳以上」は3人に1人が死亡
新型コロナウイルスの「致死率」を年齢別に見ると、「60代」から増え始め、「80歳以上」がピークとなっています。
「80歳以上」の致死率は32.0%で、3人に1人が死亡している割合です。
「発熱」や「咳」などの症状が出る
新型コロナウイルスによる症状を見ると、「発熱」「咳(せき)」「のどの痛み」などが上位に入っています。
特に「発熱」と「咳」は多く、患者が苦しむ主な原因となっています。
致死率が高いことを自覚して予防を
新型コロナウイルスでは、慢性腎臓病を始めとする基礎疾患があると、重症になりやすいという特徴があります。
そのため、一部の県では、基礎疾患を持つ人のワクチンを接種を優先的に行なっています。
しかし、いったん発症してしまうと、入院することが難しいのは、透析患者でも変わりません。
いまできることは、できるだけ早くワクチンの接種をし、マスクなどの予防手段を守ることです。
透析患者や、その家族は、基礎疾患を持つ人は致死率が高いことを意識してください。
そして、新型コロナに感染しないことを目標に、予防に努めてください。