新型コロナのワクチンを2回接種すると感染する確率が17分の1に減る
ワクチンは本当に有効なのか
新型コロナウイルスに感染した「新規陽性者」が増え続ける様子が、毎日、伝えられています。
「新規陽性者数が過去最高」というニュースを見ていると、「ワクチンの接種が進んだと言っていたのに、新規陽性者が減らないのはおかしい。ひょっとしたら、ワクチンが効かないのではないか」という疑問が浮かびます。
そこで、データを確認すると、「新型コロナワクチンを2回接種すると、接種しない人よりも、新型コロナにかかる確率が17分の1に減る」ことが分かりました。
つまり、ワクチンは効いているのです。
国の会議に提出された資料をもとに、くわしく見ていきましょう。
「新規陽性者」の8割はワクチンを接種していない
新型コロナの新規陽性者になった人は、ワクチンを接種しているのでしょうか。
8月10日から12日の3日間に新規陽性者となった、5万7千人のワクチン接種率を見てみましょう。
一番多いのは、ワクチンを接種していない「未接種」で82%でした。
新規陽性者の大部分は「未接種」の人なのです。
ワクチンを「2回接種」した人が3%、「1回接種」した人が5%でした。
つまり、ワクチンを接種しても、新型コロナに感染しないわけではありませんが、その数はとても少ないのです。
ワクチンの接種率は半分近くまで来ている
いま、人口の何割ぐらいがワクチンを接種しているのでしょう。
8月12日現在で、ワクチンを接種している人は「2回接種」が35%、「1回接種」が10%でした。
両方を合わせると、全人口の45%が、ワクチンを接種しています。
まだ、5割以上の人は「未接種」ですが、ワクチンの接種も半分近くまで進んでいることが分かります。
ワクチンを接種した人の割合は、全人口では45%ですが、新規陽性者では8%でした。
つまり、ワクチンを接種すると、新型コロナにかかりにくいと言えそうです。
ワクチンを2回接種すると、新規陽性者が17分の1になる
ワクチンを接種すると、どのぐらい新型コロナにかかりにくくなるのか、数字を見てみましょう。
ここでは、人口10万人当たりの新規陽性者数で比較します。
ワクチンが「未接種」の人は、人口10万人のうち、新規陽性者になった人が「67.6人」でした。
これが、「1回接種」になると「22.7人」になります。
つまり、ワクチンを1回接種すると、3分の1に減ります。
さらに、「2回接種」では「4.0人」に減ります。
「未接種」と比べると、なんと16.9分の1ですから、17分の1と言って良いでしょう。
新規陽性者が17分の1に減るのですから、「ワクチンを接種することで、新型コロナにかかりにくくなる」と言って良いでしょう。
ワクチンを打てば、新型コロナにかかりにくくなる
今回のデータによって、「ワクチンを打てば、新型コロナにかかりにくくなる」という、はっきりした結果が出ました。
とくに、2回接種すると、かなり有効です。
あなたや家族が、ワクチンの接種を迷ったときには、参考にしてください。