東京都のアンケートで分かったコロナワクチンを打たない人の理由

[2021/8/29 00:00]

ワクチンの接種を避けている人の存在

東京都における新型コロナウイルスのワクチン接種率が、8月25日時点で「46.0%」になりました。

これは、接種の対象となっている12歳以上の人口のうち、2回接種した人の割合です。

ワクチンの接種は、さまざまな問題で遅れていましたが、ようやく半分近くまで来ました。

しかし、接種が進んでいる65歳以上の接種率は83.6%で、このところ進んでいません。

つまり、ワクチンの接種を避けている人が、ある程度いることが分かります。

この記事では、東京都が行なったアンケートをもとに、接種を避けている人の割合や、その理由を紹介します。

2021年7月に行なわれたインターネット調査には、都内在住の20代~70代の男女、1,000人が回答しています。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

2割以上の人が「接種に前向きではない」

最初に、「ワクチンの接種に対する意向」を聞いています。

これを見ると、「絶対に接種しない」人が4.7%、「おそらく接種しない」人が8.0%で、両方を合わせると12.7%でした。

これに、判断を迷っている「わからない」を加えると、21.7%になります。

つまり、ワクチンの接種に前向きではない人が、2割以上もいることが分かります。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

若い人ほど接種を避ける割合が多い

「ワクチンを接種しない」と答えた人の割合を年代別に見ています。

男女とも「20代」と「30代」は多く、20%近くいます。

年齢が高くなるにつれて少なくなり、70代では4.5%まで減ります。

ワクチンの接種を避けている人の割合は、年齢によって大きく変わることが分かります。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

最大の理由は「副反応が心配」

「ワクチンを接種しない」と答えた人に、その理由を聞いています。

一番多いのは「ワクチンの副反応が心配だから」で、40%を超えました。

副反応に対する恐怖感は、かなり強いことが分かります。

次に多いのが「重篤な健康被害が心配」で28%でした。

新型コロナウイルスのワクチンでは、心筋炎や心膜炎などの症状が報告されています。

その割合は、100万回当たり1回程度で、厚労省は「ワクチン接種によって感染を防ぐなどののメリットの方が大きい」としています。

しかし、確率が低くても、ゼロではないので、接種を避ける理由になるでしょう。

3番目は「新型コロナのワクチンの効果に疑問があるから」でした。

こちらも27%の人が挙げています。

ここまで紹介した3つが、ワクチンの接種を避ける主な理由です。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

ワクチンの接種を避ける理由の上位3つは、いずれもワクチンに対する不安が原因です。

そして、3つとも女性の方が多く挙げています。

一方、「感染しても自分は重症化しない」は、若い男性が多く、ワクチンの接種を避ける理由には男女差があることが分かります。

出典:東京都

ワクチンの接種は強制ではない

忘れてはいけないのは、日本では新型コロナ用のワクチンの接種は、「努力義務」であって、「義務」ではないことです。

ワクチンの接種は強制ではありません。

最終的には、自分自身が納得した上で、接種するかどうかを決めてください。

[シニアガイド編集部]