2020年の「死亡数」が11年ぶりに減少。新型コロナ対策で「呼吸器系の疾患」が減少

[2021/9/26 00:00]

11年ぶりに死者が減少

2020年の国民の「死亡数」が、11年ぶりに減少したことが分かりました。

また、「出生数」の減少も続いており、過去最小を更新しました。

厚労省の統計をもとにして、紹介します。

「呼吸器系の疾患」による死者が減少

2020年の「死亡数」は、「137万2,755人」でした。

これは前年の138万1,093人から、8,338人減っています。

死亡数が前年よりも減少したのは、2010年以来で、11年ぶりとなります。

死亡原因別に見ると、インフルエンザなどの「呼吸器系の疾患」による死亡が減少しました。

前年は19万3,234人でしたが、2021年は「17万2,727人」で、2万人以上減っています。

特に、インフルエンザと肺炎による死亡が大きく減りました。

新型コロナウイルスの流行に伴い、マスクや手洗いなどの予防措置が普及したことが、「死亡数」の減少につながったのでしょう。

出典:厚労省のデータをもとに編集部が作成

過去最小を更新した「出生数」

一方、2020年の「出生数」は、「84万835人」でした。

これは前年の86万5,239人から、2万4,404人の減少となりました。

「出生数」は減少が続いており、今年も過去最小を更新しました。

出典:厚労省のデータをもとに編集部が作成

1年間で「53万人」も人口が減少

「出生数」から「死亡数」を引いた「自然増減数」は「53万1,920人」のマイナスとなりました。

自然増減数のマイナスは、昨年よりも拡大しており、人口の減少が加速しています。

この1年間で減少した「53万人」という人口は、もっとも人口が少ない県である鳥取県の「55万人」にほぼ匹敵します。

現在の日本は、1年ごとに、1つの県に相当する人口が減り続けているのです。

出典:厚労省のデータをもとに編集部が作成
[シニアガイド編集部]