デルタ株が相手でも、ワクチンを2回接種すると感染する確率が10分の1になる
ワクチン効果の最新状況
新型コロナウイルスに対するワクチンの効果を示す最新の資料が、厚労省の会議にて公開されました。
現在、新型コロナウイルスは、全国的にデルタ株に置き換わっており、その割合は90%を超えます。
感染力が強いとされるるデルタ株に対して、ワクチンがどこまで有効なのか検証してみましょう。
新規陽性者の約7割は、ワクチンを打っていない
公開されたデータのうち、最新のものは2021年10月4日から10日までの1週間を対象としています。
この期間に、新型コロナウイルスに感染した「新規陽性者」は、5,778人でした。
そのうち、ワクチンを打っていない「未接種」の人が「68%」でした。
つまり、いまコロナに感染する人の、ほぼ7割は、ワクチンを打っていません。
ただし、ワクチンを打っていても感染しないわけではありません。
ワクチンの接種回数が「1回」と「2回」を合わせると、「26%」の人が陽性となっています。
ワクチンを2回打つと、陽性率が10分の1になる
ワクチンを打っていても、新型コロナウイルスに感染するならば、ワクチンを打つメリットは、どこにあるのでしょうか。
それは、新型コロナウイルスに感染しにくくなることです。
これをワクチンの「発症予防効果」と言います。
発症予防効果を数字で検証するために、「10万人当たりの新規陽性者」を見てみましょう。
ワクチンが「未接種」の場合、新規陽性者は、10万人当たり「11.5人」です。
それが、「1回接種」すると、10万人当たり「4.5人」と半分以下になります。
さらに、「2回接種」すると、10万人当たり「1.2人」になります。
つまり、「2回接種」すると、発症する人は「未接種」のほぼ10分の1まで減ります。
このように、相手がデルタ株であってもワクチンは有効であり、これまで通り、接種するメリットがあることが分かります。
ワクチン接種の再検討を
10月18日現在、全国のワクチンの接種率は、1回接種済みが「75.3%」、2回接種済みが「67.0%」まで来ています。
しかし、だいぶ少なくなったとはいえ、新規陽性者は毎日見つかっています。
その理由の1つが、新規陽性者の多くが、ワクチンを打っていないからです。
現在のワクチンは、感染を完全に防ぐことはできませんが、デルタ株に対しても、発症を10分の1に抑える効果があります。
あなたや家族が、ワクチンの接種を迷ったときには、今回の数字を参考にしてください。